アベノミクスは破綻／ＧＤＰ減 山下書記局長が会見

　日本共産党の山下芳生書記局長は１５日、国会内で記者会見し、内閣府が同日発表した２０１５年１０～１２月期の国内総生産(ＧＤＰ)の速報値が前期比で実質マイナスとなったことについて｢『アベノミクス』の破綻がいよいよ明らかになった。日本経済の主力エンジンである家計を温め、国民所得を増やす経済政策への転換が必要だ｣と主張しました｡

　山下氏は「大企業の収益は過去最高を更新しているが、家計消費が落ち込んでいるということが一番の特徴だ」と強調。大企業がもうかれば家計に回るというトリクルダウン論に立った「アベノミクス」の破綻を批判し、「とりわけ貧困と格差が拡大しているもとで、それを解消する方向への経済政策の転換が必要だ」と語りました。

　山下氏は､消費税増税の中止､社会保障切り捨て路線の転換､人間らしく働ける雇用ルールの確立､環太平洋連携協定(ＴＰＰ)交渉からの撤退という､暮らし最優先で日本経済の再生をはかる四つの提案を示し､｢国会でも参院選に向けた論戦でも､経済政策の抜本的転換を掲げてたたかいたい｣と述べました｡

京都３区補選擁立へ

　日本共産党の山下芳生書記局長は１５日、国会内での会見で、自民党の宮崎謙介衆院議員が不倫を認めて議員辞職を表明したことで４月実施が予定される京都３区の衆院補選に向けて、党として候補者を擁立する準備に入ったことを明らかにしました｡同時に､補選での選挙協力については､｢協議に応じる用意がある」と語りました。

　山下氏は、候補者擁立について「戦争法廃止、集団的自衛権の行使を容認した『閣議決定』撤回、そして、あらゆる分野で国民多数の声を踏みにじる安倍政権の暴走をストップし、転換をはかるという大義を掲げて奮闘したい。本気で勝ちにいく」と強調。野党間の候補者の一本化について問われ、「筋の通った合意にむけて協議ができるのなら、それに応じる用意がある」と述べました。