(写真)阿部氏(前列中央)の候補発表会見を開いた市民グループ、政党代表者ら=23日、熊本市
来年夏の参議院選挙の熊本選挙区(1人区)で市民・野党の統一候補として出馬するため、弁護士の阿部広美氏(49)が23日、熊本市内で記者会見し、立候補を表明しました。市民グループと野党の結集で参院選統一候補擁立が決まるのは全国で初めてのケースです。
会見で阿部氏は、「安保関連法が成立し、この国の政治はまさに国民の命まで切り捨てようとしている。これに危惧を抱いている」「立憲主義と民主主義をとり戻せるならば全力でたたかいたい」と述べ、集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回と、戦争法の廃止を掲げていく姿勢を鮮明に示しました。また、自身が弁護士として取り組んできた経験を生かし、貧困や労働法制の問題も政策に位置づけ取り組んでいきたいと表明しました。
安倍政権による戦争法強行成立後に、熊本県で戦争法廃止などをかかげ活動してきた団体が集まり発足した「戦争させない・9条壊すな!くまもとネット」(結集・賛同50団体)が7日、日本共産党、民主党、維新の党、社民党、新社会党の野党5党と、連合、県労連に要望。このなかで(1)集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回(2)先の国会で採決された11の安全保障関連法の廃止(3)日本の政治に「立憲主義と民主主義をとりもどす」―3点を共通の目的に、野党各党が協議して統一候補を擁立することを求めていました。20日には5野党と「くまもとネット」が阿部氏の擁立を確認していました。
23日の会見では、「くまもとネット」を代表して「平和を編む会」の中島琢磨さんがあいさつ。「いつも市民の側にたつ、弱者の立場にたった阿部さんが立候補を表明してくれうれしく思います。市民の要請にこたえ野党がどこ一つ欠けることなく統一候補を擁立したことが、全国で同じ思いを共にする市民を力づけることを願います」と語りました。
参院熊本選挙区は、自民現職の松村祥史(よしふみ)氏に新人が挑む構図。6年前の選挙では民主、共産、みんなの党の野党合計票が自民票(松村氏)を上回っています。
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