私が○○です

脚本「サンタクロース・パニック」

2013/12/25 23:54 投稿

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「サンタクロース・バニック」作:渡邊孝亮(アグリアーノス)

登場人物
☆ジョン・・・26歳の男性。サンタクロースデビューとなるが、実はサンタになることを嫌がっている。13歳まで日本で暮らしていた。
☆ヒロト・・・10歳の日本人の男の子。サンタクロースはいないと思っている。4年前に離れて暮らすことになったおばあちゃんに会いたいと思っている。
☆スティーブン・・・ジョンの友人。サンタになるのはスティーブンの方が早かった。
☆イレア・・・ジョンの父親。「伝説のサンタクロース」と言われているが、家ではジョンを厳しく育てていた。
☆マリー・・・「サンタクロースセンター」で働く女性。
☆エミリー・・・ジョンの母親。家族と離れ日本で働いている。
☆三郎・・・トナカイ
☆ナレ・・・ナレーション
☆他(牧場主、ジョンの友人5人)



ナレ
  クリスマスいかがお過ごしでございましょうか。この物語は若い男のサンタと、日本の少年の物語です。物語の初めは12月23日のことでございます。

スティーブン
 やあ、ジョン。
ジョン
 あぁ、スティーブン。
スティーブン
 いよいよサンタクロースデビューだな。
ジョン
  あぁ。
スティーブン
  ちゃんと教習所で習ったこと覚えてるか?
ジョン
  たぶんな。
スティーブン
 でも、村一番の悪ガキのお前がサンタクロースになるとはな。
ジョン
 俺も本当はなりたくなかったんだけど・・・
スティーブン
 お前の親父さんが許してくれなかったんだろ?
ジョン
 あぁ。
スティーブン
 伝説のサンタクロース「イレア・ウォーリーズ」だもんな。
ジョン
 サンタクロースでは伝説かもしれねえけど家ではもうサンタじゃないよ。ありゃ、デビルだ。悪魔だ。
スティーブン
 そんなこと言ってると怒られるぞ。
ジョン
  別にいいけど。
スティーブン
 でさあ、お前もうセンターに行った?
ジョン
 まだ。
スティーブン
 え?
ジョン
 アレって別に今日でもイブでもいいんだろ?
スティーブン
 バカだなお前。みんなもうセンター行って打ち合わせ終えてクリスマスの準備してるって。ウィーリーなんてさっき出発したぞ。
ジョン
 マジかよ。
スティーブン
 え?じゃあ、トナカイの準備は?
ジョン
 まだ。
スティーブン
 お前は本当に・・・もちろん、どこの地域を担当するかも・・・
ジョン
 知らない。
スティーブン
 あぁ・・・今から行って来いよ。

ナレ
 ジョンは急いでサンタクロースセンターに行きました。ここは、サンタクロースが働き、世界の子ども達からの願い事ごココに集まる場所です。

ジョン
 あの~マリーさん。
マリー
 はい。あら、ジョンじゃない。どうしたの?
ジョン
 いや、その・・・クリスマスの打ち合わせをしたいんですが・・・
マリー
 ぇえ?何?まだしてなかったの?あなただけよ、まだしてないの。
ジョン
 みたいっすね。さっきもスティーブンからそう言われて急いで来たんですよ。
マリー
 いいわ。こっちに来て。
ジョン
 はい。

マリー
 えっと、ジョン・ウォーリーズは・・・担当は日本よ。
ジョン
 日本か・・・
マリー
 確か13歳まで日本で過ごしたのよね?
ジョン
 あぁ、おふくろの仕事の都合で一緒に向こうで過ごしてたよ。
マリー
 そっか、それなら少しは安心ね。それで、これが日本の子ども達からサンタクロースへのお願い事よ。
ジョン
 けっこうあるな・・・
マリー
 これ全てにプレゼントはあげられないの。この一年間、良い子だったよっていう子どもだけがサンタからのプレゼントをもらえるの。
ジョン
 うん・・・コレなんて「1億円」って書いてるぜ。
マリー
 そういう無茶なお願いとかも受け付けられないわ。あ~この前なんか「軍事力」って書いてた子もいたわね。
ジョン
 「軍事力」って・・・
マリー
 それで、この中から選ばれた子どもたちは、これだけよ。
ジョン
 1万5千人ぐらいか・・・
マリー
 選ばれなかった子どもでもその地域を担当するサンタが特別にその願い事をかなえることもできるから、それはあなたが決めてね。
ジョン
 わかった。
マリー
 後はコレをあなたに。
ジョン
 これは・・・
マリー 
 「サンタクロースセット」よ。サンタクロースにはイメージがあるでしょ?それを崩さないための衣装になるわ。まずは、服とズボン。防寒具でもあり、ふくよかな体型になります。次に帽子。これでサンタの魔法が使えるようになるわ。魔法の言葉覚えてる?
ジョン
 あ・・・
マリー 
 覚えてないのね・・・いいわ、呪文ブック入れておくから。
ジョン
 すみません。
マリー
 あと・・・ひげ。これで、どんな国の言葉を聞いても理解できるし話すこともできるわ。これは、プレゼント袋。入れたいものは何でも入るわ。
ジョン
 わかった。
(携帯のバイブ)
マリー
 ちょっとごめんなさい・・・はい・・・わかりました。伝えておきます。ジョン、お父様がお呼びよ。
ジョン 
 親父が?

イレア
 来たか。
ジョン 
 なんだよ、親父。
イレア
 初めてサンタクロースになるというのに、最初からこのざまか。
ジョン
 何が言いたいんだ。
イレア
 お前の担当は、母さんと13歳まで過ごした日本だ。サンタクロースデビューの緊張も少しはほぐれるんじゃないかと思って選んだんだ。
ジョン
 親父が決めたのか。
イレア
 そうだ。サンタの魔法を使えば姿が見えなくなることもできるが、万が一、人に見つかっても「サンタクロースのイメージ」を壊さんようにするんだな。
ジョン
 そんな心配すんなら、俺をサンタなんかにさせなければよかったじゃねえか。それぐらいできるだろ?サンタクロースで一番偉い親父なら。大体、俺はサンタになりたくなかったんだよ。知ってんだろ?
イレア
 ワシらの家系は代々サンタクロースなんだ。
ジョン
 だから?
イレア
 運命なんだよ。
ジョン
 「運命」か・・・じゃあ、俺は準備があるから・・・あっ。
イレア
 なんだ。
ジョン
 親父はサンタクロースになってよかったと思ってるか?
イレア
 当たり前だ。こんな素晴らしい仕事はない。
ジョン
 そうか・・・じゃあな。

ナレ
 ジョンと父親のイレアの仲は最悪でした。会うといつも喧嘩。ジョンはイレアのことが嫌いです。だから、サンタクロースという職も嫌いなんです。


ジョン
 すみません。
牧場主
 はいよ。

ナレ
 ここは、サンタクロースの相棒となるトナカイが育てられている牧場です。

ジョン
 トナカイ1匹借りたいんだけど。
牧場主
 兄ちゃんサンタクロースかい?
ジョン 
 まあ、一応。
牧場主
 そうか、あ~でも、兄ちゃん遅いよ~もっと早く来なきゃ。いいトナカイいないよもう。
ジョン
 そうっすか・・・
牧場主
 まあ、あとはそこにいるトナカイだけだね。
ジョン
 あのトナカイは?
牧場主
 あいつ?あいつはやめた方がいい。暴れトナカイだから、兄ちゃん若いけどサンタクロース何年目?
ジョン
 今年初めて。
牧場主
 じゃあ、やめた方がいい。
ジョン
 俺、イレアの息子なんだけど。
牧場主
 イレアって伝説のサンタクロースのか。
ジョン
 そうだよ。
牧場主
 コレは参ったな・・・それなら大丈夫だろう。わかったよ、君にこのトナカイを貸そう。

ナレ 
 さあ、準備は何とか整いました。あとは出発し25日のクリスマスに備えるだけです。

スティーブン
 準備は出来たのか?
ジョン
 あぁ。イブには出るよ。
スティーブン
 頑張れよ。
ジョン 
 あぁ。

ナレ 
 そして、いよいよイブです。出発です。

ジョン  
 じゃあ、マリーさん行ってくるよ。
マリー 
 気を付けてね。それにしてもまたすごいトナカイね。言うこと聞かなさそうよね。
ジョン
 三郎っていうんだ。
マリー
 サブロー?
ジョン
 日本人っぽい名前じゃん。
マリー
 そうなの?
ジョン
 うん。
マリー
 じゃあ、サブローと一緒に頑張ってね。25日の22時から行動開始。28時までには配り終えてね。もし困ったことがあったら電話してね。
ジョン
 わかったよ。じゃあ、行ってきます。
マリー
 いってらっしゃい。

ナレ
 さあ、出発です。ジョンのサンタクロースデビューはどうなるんでしょうか。3時間後です。

ジョン
 意外と遠かったな日本って。三郎も今日は機嫌がいいみたいだし…三郎、ちょっとそこの公園で休もうか。
三郎
 ブルルルル・・・

ナレ
 しかし、これが間違いでした・・・

ジョン
 ん・・・ん・・・うわ!
ヒロト
 なーんだ生きてた。
ジョン
 だっ誰だ・・・お前・・・アレ?お前、俺が見えるのか?
ヒロト
 はあ?何言ってるのおじさん。
ジョン
 アレ?あ・・・帽子がない・・・
ヒロト
 ねえ、おじさんこんな真冬に公園のベンチで寝てて寒くないの?
ジョン
 おじ・・・お前なあ、おじさんおじさんっていうけど・・・そっか髭つけてるんだった・・・お前、俺は何に見える?
ヒロト
 え?何に見えるっておじさん・・・でも、仙人みたいなヒゲしてるからおじいさん。
ジョン
 仙人じゃねえよ!お前なぁ・・・
ヒロト
 お前じゃない。ヒロト。
ジョン
 あぁ、ヒロトでもなんでもいいけど、俺はこんなのつけてるけど若いんだぞ。この髭取るからよく俺の顔見とけよ・・・ほら、どうだ?
ヒロト
 あー・・・
ジョン
 「あー」ってお前・・・若く見えたろ?
ヒロト
 サンタクロース!
ジョン
 そう!
ヒロト
 サンタのコスプレしてアルバイトしてるんだ!
ジョン
 なんでだよ!
ヒロト
 お兄さん何してるの?
ジョン
 あのな、ヒロト・・・俺は本物のサンタクロースなの。
ヒロト
 はあ?
ジョン
 本物のサンタクロース。
ヒロト
 何言ってんの?おじさん、サンタなんていないよ。
ジョン
 サンタの存在を信じないのか?
ヒロト
 いないんだから信じるも何もないじゃん。
ジョン
 いないって誰が決めたんだよ。
ヒロト
 さあ・・・
ジョン
 お前、何歳?
ヒロト
  10歳。
ジョン
 ふ~ん・・・何か願い事はあるか?このサンタクロースが叶えてやるよ。
ヒロト
 え~?軍事力?
ジョン
 ぐ・・・あのな、サンタでも叶えられるものもあれば叶えられないものもあるんだ。軍事力は無理!
ヒロト
  じゃあ、サンタが見たい。
ジョン
  お前の目の前にいるじゃねえか。
ヒロト
 本物のサンタクロース。
ジョン
 お前、本当に信じてないんだな。
ヒロト
  当たり前じゃん。アメリカ人っぽい顔つきの人がサンタのコスプレしてるだけなのに。あれはおとぎ話の世界だもん。
ジョン
  だから・・・ハア・・・そうだな。
ヒロト
 どうしたの?
ジョン
 イヤイヤ。本当は、俺はサンタの仕事なんてしたくないんだよ。だから、サンタを否定されようが別に怒る理由もないんだけどな・・・
ヒロト
 おじさん?
ジョン
 いいよ。別に信じなくて・・・だけど、お前の本当の願い事はなんだ?叶えられるかどうかはわかんないけど、とりあえず言ってみるだけ言ってみろよ。

ナレ
 そのころ、サンタクロースセンターでは大変なことになっていました。

マリー
 大変です!
イレア
 どうした、マリー。
マリー
 ジョンのトナカイが帰ってきたんです。
イレア
 ん?それで?
マリー
 ジョンがいないんです。トナカイだけが帰ってきたんです。
イレア
 ということは・・・
マリー
 ジョンが行方不明に・・・帽子もとプレゼント袋がソリにあるだけでした。
イレア
 あのバカが・・・携帯持ってるだろ。電話してみよう。
マリー
 それが・・・
イレア
 まさか・・・
マリー
 はい・・・携帯電話もソリに・・・
イレア
 あ~あ~あ~どうしようもないバカ息子だ・・・
マリー
 とりあえず、センターにいるサンタや近くにいるサンタに捜索してもらいます。
イレア
 すまんな、頼んだよ。もし25日の夜に間に合わなければ、他のサンタに頼むことにしよう。
マリー
 はい。
イレア
 ハァ・・・帽子がないということは魔法が使えない・・・姿が見えた状態だ・・・サンタのイメージを悪くするような行動をしなければいいが。

ヒロト
 俺の願いは・・・おばあちゃんに会いたい。
ジョン
 おばあちゃん?
ヒロト
 うん。
ジョン
 なんとか、やってみるよ。
ヒロト
 無理だよ。
ジョン
 わかんねえぞ。俺は本物のサンタクロースだからな。
ヒロト
 あっそう。絵本に出てくるサンタクロースってこんな口悪くないじゃん。
ジョン
 サンタにもいろいろいるんだよ。
ヒロト
 へえ・・・
ジョン
 なんでおばあちゃんに会いたいんだ?
ヒロト
 うん・・・もう何年も会ってないから・・・
ジョン
 おばあちゃん子だったんだな。
ヒロト
 そう。6歳まで一緒に暮らしてたんだけど、お父さんの仕事でこっちに来たんだ。
ジョン
 ふ~ん。お前、お袋さんや親父さんのことは好きか?
ヒロト
 なんで?
ジョン
 ん?そんなに好きなおばあちゃんと離れて暮らすようになったのは、親父さんの仕事のせいだろ?だからな。
ヒロト
 ・・・あんまり・・・
ジョン
 そっか・・・おれも、似たようなもんだな・・・もう10年以上日本の友達と会ってないし・・・
ヒロト
 なんで?
ジョン
 日本に昔住んでてさ、親父の命令で強制的に日本を離れることになった・・・親父と一緒に暮らしたら、サンタクロースになれってうるさく言われ教育され・・・こんなやりたくもないサンタクロースになって・・・
ヒロト
 おじさん?
ジョン
 あ~悪い。お前にこんなこと言ってもしょうがねえもんな。もう夕暮れだろ?家に帰んな。
ヒロト
 うん・・・じゃあね。
ジョン
 ヒロト!
ヒロト
 ん?
ジョン
 メリークリスマス!ホウホウホー!
ヒロト
 メリクリ!
ジョン
 ・・・さあて、どうしようかな・・・トナカイもいなければ帽子もないし・・・携帯!そうだ携帯は・・・あ!しまった!ソリに置いてたんだ・・・あ~もう最悪だな。
スティーブン
 ジョン!
ジョン
 スティーブン!
スティーブン
 トナカイだけが戻ってきたって大騒ぎみたいだぞ。
ジョン
 そうか。でも、よくわかったな。
スティーブン
 他のやつには内緒だけど、お前を付いてきてたんだよ。
ジョン
 なんでまた。
スティーブン
 心配だったからさあ・・・
ジョン
 じゃあ、さっきの話も?
スティーブン
 うん、全部聞いてた。とりあえず、一旦センターに戻ろう。

ナレ
 ジョンとスティーブンはサンタクロースセンターに戻りました。

イレア
 本当にお前はダメな息子だ。
ジョン
 悪かったよ。
イレア
 お前はクリスマスは何もしなくていい。ここにいろ。
ジョン
 俺・・・
イレア
 なんだ?
ジョン
 一人だけ願いを叶えてあげたいやつがいるんだ。
イレア
 却下!こんなミスをしたお前なんぞにやらせる仕事はない!黙ってここで反省しておけ。
マリー
 あの・・・・イレア様、お電話です。
イレア
 わかった。とにかく、サンタクロースの仕事は無しだ。
マリー
 どうしても叶えたい子どもがいるの?
ジョン
 あぁ・・・不思議と13歳の時の俺とかぶってるような感じがした。
マリー
 うん?
ジョン
 俺はここで生まれて1歳でおふくろ一緒に日本に行った。「母親と一緒にいるのが一番」って親父も言ってたからな。だけど、13歳の時、急に親父が「お前はサンタクロースにならねばならん」と言いだして強制的にこっちも戻らされた・・・あの時、俺は全部の思い出を失った・・・
マリー
 ジョン・・・
ジョン
 マリーさん、俺今26だろ?13年たつとさ・・・どんどんその時の思い出がなくなっていくような気がしてさ、怖いんだよ・・・今ここでもスティーブンとかがいるけど、日本にいたときの友達だって俺にとっては大切な友達なんだ・・・あのガキもそうだった。
マリー
 ん?
ジョン
 ヒロトっていうガキなんだけど、離れて暮らすおばあちゃんに会いたいんだとさ。親の仕事の都合でおばあちゃんと離れて暮らすことになったヒロトの夢を叶えてやりたいんだ・・・ダメかな?マリーさん・・・
マリー
 お父様の許しが出たらいいけど・・・
ジョン
 許すわけがないじゃん。
マリー
 そうだけど・・・ねぇ・・・
ジョン
 ん?
マリー
 村一番の悪ガキだったあなたが、そう簡単にお父様の言うことを聞くとは私には思えないけど?
ジョン
 マリーさん・・・
マリー
 あたしはそれだけよ。あとは何も言わないわ。じゃあ、仕事に戻るから。
ジョン
 ・・・フフ・・・そうだよな・・・今まで大して親父の言うことを聞いてこなかったんだから・・・

ナレ
 ジョンは決断しました。ヒロトの願いを叶えると。そして25日の夜です。

ジョン
 マリーさん、サンタクロースセット貸してくれない?
マリー
 ・・・いいわよ。はい。
ジョン
 ありがとう・・・行ってくるよ。

牧場主
 今年もいいクリスマスになりそうだ。ワシの育てたトナカイも立派に働いとるだろうよ。
ジョン
 あの!
牧場主
 おや?あんたは確か・・・暴れトナカイを借りたはいいが・・・
ジョン
 そういうのいいから、トナカイを貸してよ。
牧場主
 いいけど・・・
ジョン
 暴れトナカイで頼むよ。
牧場主
 懲りないねえ~。

ナレ
 そして、ジョンは日本へ向けて出発です。ヒロトの願いを叶えるために。

ジョン
 そういやあ、ヒロトのおばあちゃんってどこに住んでんだ?魔法使えばいいのか。えっと・・・呪文書は・・・あった!「おお、偉大なる神よ、ヒロトの願いを我に教えよ」来た来た!えっと・・・うわ・・・「ヒロト」ってこんなにいるのか・・・

ナレ
 一方のサンタクロースセンターでは・・・

イレア
 あのバカ者が・・・大バカ者が・・・
マリー
 イレア様、少し落ち着いてください。
イレア
 落ち着いていられるか・・・ジョンのことだ、きっと悪さをするに違いない。
マリー
 そうとはまだ決まってませんよ。
イレア
 イーヤ!ワシの命令を破りサンタクロースセットを盗み、携帯すら置いていき・・・これはもう悪さをするに違いない!きっとそうだ!
マリー
 もう少し信じてあげましょうよ。
イレア
 信じられるものか!この置手紙を見ろ!「親父、日本で暴れてくる」って書いてるんだぞ?
マリー
 あらまあ・・・じゃあ、ジョンを探しに行って止めに行きません?

ジョン
 あった!この魔法だよ、この魔法!「おお、偉大なる神よ、この願いの中で昨日私が会った少年の願いを教えよ」・・・これか!よし・・・三郎。
三郎
 ブルルルル。
ジョン
 おっと、暴れるなよ。見えるか?この場所に向かってくれ。
三郎
 ブルルルル。

ナレ
 そして、ジョンはヒロトのおばあちゃんの家につきました。

ジョン
 本当に田舎だな・・・ちょっと、三郎待ってろよ。逃げるなよ・・・あの~!すみません!
おばあちゃん
 はいはい・・・おや、どなたさまで?
ジョン
 ヒロトって知ってるか?
おばあちゃん
 あ~あ~もちろんだよ。あたしの孫だからねえ~4年前からずっと会ってなくてねえ~それでねえ~あたしも・・・
ジョン<ジョンbr>  そのヒロトがおばあちゃんに会いたがってるんだよ。俺といっしょに来てくれよ。
おばあちゃん
 おやおや、そうかい。でも、どうやって?今から行くにしては何時間もかかっちゃうし。
ジョン
 いいから。俺はサンタクロースなんだから、空飛べばあっという間だよ。ほら、家の戸締りして早く行こう。
おばあちゃん
 ほお~サンタクロースかい。ありがたやありがたや。こんな老いぼれのあたしの願いも叶えてくれるというのは本当に長い人生・・・
ジョン
 はやく!

ヒロト
 もう寝る・・・おやすみ・・・はあ・・・あのコスプレのおじさん今日もコスプレしてたのかな・・・
ジョン
 おい!
ヒロト
 ん?え?あ?
ジョン
 カーテン開けろ!
ヒロト
 うわ!おじさん!?え・・・あ・・・浮いてる・・・
ジョン
 さっさと下に来い。
ヒロト
 え・・・あ・・・うん・・・

マリー
 いましたよ。イレア様。
イレア
 おい!ジョン!
ジョン
 親父!?
イレア
 今すぐ戻ってこい。
ジョン
 やだ。
イレア
 おのれ・・・ならば魔法で・・・
マリー
 ちょっと待ってあげてください。今いいとこですから。
イレア
 何?

ヒロト
 おじさん!
ジョン
 メリークリスマス!ヒロト!お前のお願いを叶えてやったぞ。
ヒロト
 え?
おばあちゃん
 ヒロトかい!?ヒロトじゃないかい!大きくなったねえ~。
ヒロト
 おばあちゃん!?お・・・おばあちゃん!え?え?
ジョン
 言ったろ?俺はサンタクロースだ。
おばあちゃん
 え~え~このサンタさんが私をここまで連れてきてくれたんだよ。ありがとうね。
ジョン
 お礼はいいよ。
おばあちゃん
 空を飛んだんだから。
ヒロト
 ええ?
ジョン
 はいはい、外で話すのこれぐらいにして家の中でうんと話なよ。じゃあな。
ヒロト
 ちょっと待って!おじさん!
ジョン
 ん?
ヒロト
 サンタっていたんだね・・・ごめん。
ジョン
 信じてもらえればいいよ。
ヒロト
 おじさんの願いも叶えばいいね。
ジョン
 俺の願い?
ヒロト
 日本の友達に会いたいっていう。
ジョン
 あぁ・・・さあ、中に入りな。
ヒロト
 うん。ありがとう!・・・メリークリスマス!
ジョン
 ・・・メリークリスマス。
ヒロト
 お父さん!お母さん!おばあちゃんが来たよ!サンタが連れてきてくれたんだ!

マリー
 ジョンは13歳の時にサンタになる教育を受けて、その間ずっと日本にいたときの友達の思い出を大切にしてきました。だけど、イレア様はジョンに対して厳しすぎたようです。ジョンは感情を押し殺してたんですよ。
イレア
 ・・・ジョンに何もしてこなかったな、ワシは。
マリー
 どうしますか?連れ戻します?
イレア
 いや・・・ちょっと、やりたいことがある。マリーはジョンと一緒に どこか公園にいてくれ。
マリー
 わかりました。

ジョン
 これでよかったよな、三郎。
マリー
 カッコよかったよ。ところで、私たちのこと忘れてない?
ジョン
 あ・・・マリーさん。あれ?親父は?
マリー
 ん?どこかに行っちゃった。公園であなたと待っておけって。

ナレ
 そして、2時間後です。

イレア
  待たせたな。ジョン来い。
ジョン
 あ~あ~やっぱり連れ戻されるんだ。
イレア
 違う!ワシからお前へのクリスマスプレゼントだ。
ジョン
 え?

ナレ
 ジョンたちはどこかの家にいきました。

エミリー
 あら、ジョンじゃない!どうしたの!?まあ~立派なサンタになって。
ジョン
 久しぶりだな、おふくろ。
マリー
 ご無沙汰してます、エミリーさん。
エミリー
 マリーも久しぶりね~何年振りかしら。
イレア
 中に入れ。
エミリー
 そうそう!みんな待ってるわ!
ジョン
 みんな?
エミリー
 そう。お父さんが連れてきてくれたわ。
ジョン
 ええ?
まさお
 ジョン!久しぶりじゃん!
みえ
 え?ジョン!?ホントだ!ジョンだ!
ジョン
 あ・・・え・・・まさお、みえ・・・あ・・・ゆうだいにとしき、きょうこも。
イレア
 すまんな、5人しか集められんで。
ゆうだい
 びっくりしたよ、玄関開けるとサンタの格好をしたおじさんがいるんだから。
イレア
 何回かしか会ってないからね~。
としき
 よく俺たちも覚えてたよな。
きょうこ
 そりゃ、外人の友達ってジョンしかいないから。印象は強いわよね。
まさお
 13年ぶりぐらいだよな。
ジョン
 うん・・・
みえ
 なによ~なんでジョン泣いてるの?
ジョン
 いや・・・その・・・
エミリー
 はいはい、皆さんクリスマスパーティーですよ~。好きなだけ飲んで食べて騒いでね。
マリー
 イレア様もジョンに負けない素晴らしいクリスマスプレゼントですね。
イレア
 いやいや・・・ワシは帰るよ。
ジョン
 親父!
イレア
 なんだ?
ジョン
 親父も・・・その・・・一緒にクリスマスパーティーしようよ・・・一回もないじゃん。
マリー
 そうしてください。センターの方は私に任せて。
エミリー
 あなた。
イレア
 ・・・わかった。
ジョン
 マリーさん!メリークリスマス。
マリー
 メリークリスマス。それでは。
イレア
 頼んだよ。
ジョン
 それでは皆さん、いきますよ~グラス持った?まさお早く持って・・・いいな?メリークリスマス!

ナレ
 これで、この物語はおしまいです。みなさん、メリークリスマス!


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