「お金が無い!」のではない。
「お金が発生しない!」んだ。
「エースコンバット7」良くも悪くも20万本の売上を出し、上々のスタート。「現代戦?」とか、ともかくそう言う事は考えてはいけない、と言う大前提を、しかしつい忘れてしまうシリーズ最高のリアリティあるグラフィックはしかし、賛否ある状況ではある。とは言え、やはり「アーセナルバード」あの強敵のインパクトは絶大ではあって、見ごたえある内容、と言うべきではあるのだろう…、自分はPS4持ってないけど。
しかし、不意に、妙な事を気にする事態ではある。「…これ、なんか見覚え有る?」その時アーセナルバードの、あの全翼機的なデザインに、ちょっと思い至る、何か。
「星と翼のパラドクス」は、何故スカイブレードでそのまま行かなかったのだろう?と、ふと考えていると思うに、あのゲームで最終局面に登場する「エア・グランテ」という戦艦が、あの「アーセナルバード」と…そう言えば似たような運用と戦闘力、ではある。「大きさ」に関して何処を基準にするか?と言うイメージだが、”向こう側”では当時、このスカイブレードの飛行形態に、何かの違う絵を、視ていたのかもしれない。「星と翼のパラドクス」が、中規模農家の市場戦争を題材にしている、時。現場的感覚では、このデザインは、或いは「エア・グランテ」であり、或いは「アーセナルバード」だった、のかも。
…或いは、「強力な独裁者を有する組織」その、イメージ。
「少し大きな会社で、農家から土地を借りる。またその農家を社員として雇って、その農地で農作物を、共同で生産する事で、合理化と省力化を進める」
自分が農業保護政策的に、ちょっと考えた事がある「大きな会社に雇われる、農家と農地」その絵は、そのまま或いは「アーセナルバード」なのかも、しれない。
その是非、だ。
構想した人間として、悪いアイディアとは思わない、しかし。それは単に、自立してた農家が小作人化しただけ、ではあり。或いは農協、”そこ”にある、何かの夢?理想、それは消える事には成る、そう言う事かも。その会社の、或いは社長が、その農民を統括する地主、みたいな訳だ。それは、古くの悪夢を象徴する…そんな絵なのかもしれない。
そう言うパワーが、世界を支配しようとしている、或いはそんな、絵というか、危機。
企画してた側としては、そう考えると…非常に苦に成る。アーセナルバードが強大でパワフルだ、としたら、それはその地区を維持する上では、大事で強力な組織な訳だ。それを”悪として”撃墜する、訳だ、”それ”は…「面白い」か?当時の狂ったような危機感は、そこに重い疑念も、同時に産んでいる。他にアイディアが無いにも関わらず、だ。単に、自分らの支配力が弱まる!それは、そんな危機感でしか無い。
まあその果てに、テレビ「と言う箱」は奪い取られ、「大賀さん」その統制下に入った、訳だけど。
ゲームの中では、それらは撃墜され、元の、「状況を悪化させた連中」が、再び世界を”平和に”支配する…と言う結末を目指す事に、なる。兵士の苦悩、或いは境遇としてはむしろリアリティかもしれない、何が相手だろうと、命令であれば”それ”に対して、引き金を引くしかない、訳だが。
ゲーマーが求めているのは多分…もうちょっと単純な勧善懲悪、だ。
だから本来は、もうちょっと相手国家を、邪悪な絵にするべきではあったろうか。
恐怖政治で、或いは盗んだ技術で、雑に、単なる破壊を優先する…ISの様な?
要するに、”そう言う問題じゃ無かった”訳で。
当時の状況だ、何としても、「王の権威」その影響を否定せねばならなかった。
それが、農家を、或いは似たような境遇を、益々困窮させるとしても、だ。
そしてそれは、或いは箱の中に押し込められたにせよ…まだ残っている、訳だ。
奪い取り、攻めてくるのは「王の権威」その影響力、邪悪なるその軍勢、だ。
「万引き如き犯罪じゃねーよ」
そんな、些細な呟きは、正義を名乗って今も、正義を語り続ける。
とは言え、当時の主観として、「王の権威」それが目指すと言う世界も微妙さはある。
「世界の全ての住人が、生活を保障する一つの会社に雇用されている」
極論化する、王の権威それが主張する絵、それは。
善か、悪か。