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VocaloidV ~初音ミクを如何にしてライブハウスで歌わせたか~

2018/09/01 21:40 投稿

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 本作は、ライブをしたいとミクからせがまれ、誕生日プレゼントとしてライブハウス作って、観客呼んで収録したライブ録音、というコンセプトの作品である。(表向きの話)

実のところ、きっかけになったのはV4Xの発売だ。(以外と構想期間は長かったのだw) V4Xと来て、さて次は何処へ向かうのだろうと考えていたら、V1からのボカロの歴史を振り返りつつ、彼らの根源的願いに立ち返る流れを思いついて、制作に至った次第である。
ミックス/マスタリングで煮詰まり、お蔵入りしかけていたのだが、INAIR M360というイヤホンに出会いそれで聴いてみたら案外悪くなかったので、仕上げて投稿することにしたのだ。

メロディの方は完全な鼻歌である。ドライブ中に大声でシャウトして編んだw 譜面に起こして気付いたがスケールはEフリージアンらしい。ただ特徴音は踏んでなくて、Cmajで見たIII-IV-V-VIm という前進感を出した進行を選んでいる。


■ライブハウス
・設計/音響施工
 ミク達をどうやってライブハウスに連れて行ったかだが、網戸にプロジェクターで…という手法があるのは知っているが、ボカロPとしてはやはりサウンドで表現したいところ。種々のリバーブで試行の末、QuikQuak RaySpaceというリバーブプラグインに辿り着き、それでライブハウスの音場を作っている。このプラグインは、任意形状の空間内での、任意位置の残響を生成できるもので、つまりお好みのライブハウスの中の所定の位置に、ボーカルやスピーカーといった音源を自在に配置した残響を得ることができる。つまり音的にバーチャルなライブハウスである。ただその代わり、音源毎、音路毎にRaySpaceを挿す必要がある。自分は10個以上挿したが、トラックをフリーズするか、DAWがフリーズするかという状態になり、非常に重かった。うん、誰もやらない訳だよ...

だが、自前のライブハウスを作るのは存外楽しく、ノリノリで以下のようなものを作ってしまった。
(画像中の正方形1マスが1平米。
閉空間にレイは入らないので、音場に寄与するのはフロア内だけだが、気分は大切だ。)


ライブハウスがバーチャルなら?、ということで、観客の皆さまはfreeSFXと効果音ラボに、ご動員いただいた。なかなか良いSEが揃っていて有用です。

(*1:RaySpaceはその名の通り、音を有限個の光線と見立て、2次元平面内でレイトレースを行い、その経路情報を元に、残響をシミュレーションするもの。実際には大気の粗密波である音の共振や回折は考慮されない。また、平面でのシミュレーションなので、天井や床からの反射も考慮されないため、Early Refrectionは手動で適値を選定/設定する必要がある。)


・内装/照明
 元々は一枚絵のサムネ絵を描くつもりだったのだが、寸法が決まっているものを透視法で描くのが意外と難しく、アタリを取るためPOV-Ray(*2)を使ったのが始まりである。

最初はのっぺりした部屋だったのだが、テクスチャを設定したり照明を入れていく内に楽しくなって、ステージやらスピーカやら結構作り込んでしまった。もう、絵描かなくてもこれでいけるんじゃね?レベルに。ミク達も最初は人生ゲームの駒みたいに無地だったのだが…。今や眼球構造だけはsayaにも負けてないつもりである。

ただ拘り過ぎの時間切れで、今回はマイクやドラムキット、シンセや衣装までは作れなかった。まぁ流用は効くので、将来に向けてコツコツやっていきたい。

(*2:POV-Rayは、一般には高品位レイトレーサー(レンダラー)として認識されているが、実際にはスクリプトプログラミングによるモデリングも行える。というかその為に開発されたソフトである。寸法が決まっているものや、幾何学的な形状のものは、こちらの方が早かったりする。)


■おまけ

↑リスナー位置からの絵
(カメラはパースペクティブだと、端に居るIAやmikiが酷く歪んで寄れないので、spherical(球面)カメラを使っている。歪みを減らすには遠方からズームする手もあるがそれは「寄り」ではないので。VR的な絵になるが俗に言うテレビ太りも発動して、キャラに表情が付くので、個人的にはこちらの方が好みである。)

(使ったレンダリングオプションは Radiocity のみ。Media(大気散乱)やPhoton(集光)、Sub_sarface(内部散乱)とかも使いたかったが、レンダリング時間が10倍以上になるので止む無く断念。小技で似た効果を与えている(ダウンライトのビームとか,etc))

大きな画像は静画: で観れます。

←おぃ、鬼太郎!
な感じではあるがミクの目玉

(開発中に撮ったので最終版とは少し違う。割と公式絵通り。眼窩に瞼がないため今回は黒目しか見えない位置で使用。瞳の明るさとハイライトはライティング次第。黒目(虹彩)は眼球表層のテクスチャではなく、ちゃんと目の中にあったりする。)

今回はこんな感じです。では、またの機会に。


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