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工藤忍と、幻の"クイーン" ― 2017年末、第9回LIVEロワイヤル回顧録

2017/07/16 19:04 投稿

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(※筆者注・別件の下書きを流用したために記事の作成日が7月16日になっていますが、
 この文章を執筆・公開したのは2017年12月下旬です。)



2015年1月9日


アニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』第一期放送開始でP達が沸き立つその頃、
Mobage版シンデレラガールズ内ではある一つのイベントが開催されました。

第9回アイドルLIVEロワイヤル

このブロマガはあの頃一部のプロデューサーが追いかけていた一つの幻想を、
あくまでも個人的な視点から振り返るものです。

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第一章 開幕


アニメの第一期第一話と同じ日に開始された『第9回アイドルLIVEロワイヤル』は、
イベントの報酬カード全てがユニット『フリルドスクエア』のメンバーで構成されるという
極めて異例のイベントでした。



上位SR:桃井あずきメダルSR:喜多見柚完走SR:綾瀬穂乃香新規R:工藤忍
4人のカード名は全て[ロワイヤル・スクエア]で統一され、特訓後は新しい共通衣装を着ていました。

ユニット単位でのイベントは、一度しか開催されず事実上の専用イベントとなった
ロック・ザ・ビートアイドルセッション
新規アイドル3人のお披露目の舞台となった
ニューウェーブ第1回アイドルプロデュースなどごく一部に存在こそしていたものの、

既に定番化したイベントの報酬カードを既存のユニットが丸ごとジャックするというのは
シンデレラガールズ史上初めての試みでした。

NGあんきらですらやったことが無かった大役をフリルドスクエアが担ったのです。
アニメ放映開始の期待感とも相まって、Pたちの高揚ぶりは大変なものでした。

当時の盛り上がりは今でもよく覚えています。
一介の忍Pである筆者もイベントに全力を注ぎ込み、目いっぱい楽しみました。

しかしそんな中でほんの少し、ほんの少しだけ、心残りなこともありました。

それは、このイベントで工藤忍だけSRが存在しなかったことです。

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第二章 未練




(余談:4人揃ってテレビCMにも出演しました)

Cuが2名いる属性バランス上、あずきと忍を上位SR・Rに振り分けざるを得ないこと、
あずきの直前の登場機会がR、忍がSRであったことなど、
様々な面から考えて忍がRで登場するのは極めて自然な流れだと言えました。

筆者も(そしておそらく大半の忍Pも)そのことに全く不満はありませんでした

ですが当時はまだデレステがサービスを開始してSSRという等級が登場する前で、
たとえメダル枠や完走報酬であっても新規SRの意義は今以上に大きいものでした。

そのため、筆者が心のどこかに
『ユニットでの単独イベントという大役を任されたんだから、
 せっかくなら新しいSRが見たかったな~~~』

という些細なワガママを抱えていたのもまた事実なのでした。

同じような思いを抱えていたPは、おそらく筆者だけではありませんでした。
そして、『せっかくだから新規SRが見たい』という忍Pたちのワガママな気持ちは、
ある一つの仮説を生み出して行くことになります。


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第三章 仮説



このイベントでは中間ランキングが集計され、前半後半に分かれていました。
イベント後半が開始されればもう一つ別のメダルチャンスガチャが始まり、
そこには当然新しいメダル報酬が追加されることになります。

そこに一部のPたちが目を付けました。

Pの生み出した仮説とは、
『イベント後半のメダル報酬で、
 SR工藤忍が追加されるのではないか?』

というものだったのです。

きっかけはPの願望から生まれたただの妄想だったのではないかと思います。
しかし、ひとたび「もしかして……」と考え始めたPたちの妄想力は留まることを知りませんでした。
この仮説には様々な根拠のようなものが続々と見出され、付加されていくことになります。

当時語られていた根拠の一部をご紹介します。

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①クイーンをはじめとした、主要な駒の不在

このイベント報酬のフリルドスクエアの各カードには、チェスという共通のモチーフがありました。
メンバーには1人につきチェスの駒が1つずつ割り当てられ、それぞれ
あずき:キング柚:ナイト穂乃香:ビショップ忍:ポーンを担当していました。

あずきを除く3人のカードイラストには、衣装の一部としてチェスの駒そのものを模した
アクセサリーを身に着けていることが見て取れます。


例:[ロワイヤル・スクエア] 工藤忍の腰に付けられた『ポーン』の駒のアクセサリー

しかし、チェスの駒は全部で6種類
フリルドスクエアの4人が1つずつ担当しても、まだルーククイーンという2つの駒が残っています。

中でもクイーンという駒は、縦横斜めどの方向にも好きな数だけ進むことができるという
チェスにおける最強の駒であり、重要な駒であるクイーンが登場しないことは不自然にも思えました。

まだ登場していない駒がある。
この事実は、SR工藤忍の再登場を期待し始めたPたちにとって最初の希望となりました。

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②『プロモーション』というルール


皆さんは、チェスに『プロモーション』というルールが存在することをご存知でしょうか。
(恥ずかしながら、筆者はこの時までそんなルールの存在を知りませんでした)

これは将棋における『成り』に近いもので、

最も弱い駒であるポーンが敵陣の奥まで到達すると、何でも好きな駒に変化できる

というものです。

前述の通りチェスにおいてはクイーンの駒が最も強く汎用性が高いため、
ほとんどの場合、変化する駒としてはクイーン選ばれるのが一般的です。

全ての駒の中でポーンだけが、クイーンに変身できる可能性を持っている。

このイベントにおいてクイーンの座は未だ空席のままになっており、
そしてポーンの役目を担っているアイドルこそが工藤忍なのでした。

このルールの存在が周知されていくにつれ、いつしかPたちの妄想は
「ポーンだった工藤忍がクイーンに変身して、後半のメダルSRで登場する」
という具体的なものへと形を変えて行きました。

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③工藤忍の奇妙な言動




他のイベント同様、フリルドスクエアの各メンバーはこのイベントのボスとして登場します。
その中でも一番最初に、イベント前半の4ラウンドに渡って登場したのが工藤忍でした。

ボスとの戦闘の前後には短いセリフが表示されます。
クイーン工藤忍という形のある夢を追いかけ始めたPにとっては、
そのセリフの端々すらも意味深に見えていました。

それをラウンド毎に追ってみたいと思います。


○1戦目


まず1戦目のセリフ。
「自己紹介してたら負けちゃった」というものです。

元来イベントのボスはサクっと負けるのが役目なので、さほど違和感は感じません。
そもそもイベント初日であるこの段階でクイーン工藤忍説を唱える人はまだそう多くなく、
意識してセリフを追っている人もそれほど多くなかったのかもしれません。


○2戦目


続いて2戦目のセリフ。ここまでがイベント1日目です。

ポーンという駒についての何の変哲もない説明ですが、後付けで考えれば、
工藤忍がクイーンへ『プロモーション』する下準備のためにチェスの駒を紹介している
と考えられないこともありません。

それにしても、強くはないけれど着実に進む歩兵を表すポーンという駒は、
工藤忍というアイドルには誂え向きのモチーフであるように思います(余談です)


○3戦目


3戦目のセリフ。ここから少し様子がおかしくなります。

内容は、「1人足りないと思ったら、自分を数え忘れていた」というもの。

なんじゃそりゃ。

確かに、工藤忍の性格にちょっぴり抜けたところがある点は担当Pとして否めません。
しかし、それを踏まえても自分を数え忘れるというのは少し度を超えている気がします。

イベント開始から2日が経ち、
この頃になると「工藤忍クイーン説」を唱えるPの数は増えつつありました。

そしてそんな説を信じる夢見がちなPの目には、工藤忍の奇妙なセリフはこう映りました。

「フリスクの4人の中に、まだ見ぬ『5人目』が隠れているという意味では?」
……と。
Pの妄想は、留まるところを知りません。


○4戦目


4戦目のセリフ。工藤忍が1人でボスとして登場するのはここで一旦打ち止めになります。
「ポーンはたくさんいるけど、能力が同じでは結果も同じ」という内容です。

当たり障りが無いと言えば当たり障りが無いセリフですが、
それにしても「能力同じじゃ、結果も同じだよね」という内容は
余りにも分かり切っているように感じられます。

果たして、こんな当たり前すぎる内容をわざわざセリフにする必要があるでしょうか。

ここに至る頃には、「クイーン工藤忍」という言葉で頭が一杯なPは更に増えていました。
そんな彼らがこのセリフから一つの推論を導き出すのは、難しいことではありませんでした。

「能力が同じままでは勝てない」という発言は、
「パワーアップした状態で再登場する」ことへの布石なのではないか?


……と。

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筆者が記憶している、当時語られていた根拠は概ねこのようなものでした。
この後イベントボスは2人目の柚へと引き継がれ、忍自身のセリフは暫く無くなります。

こんなのただの妄想で、根拠でも何でもじゃないか!とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
ごもっともだと思います。

ですが、担当アイドルに何か素敵なことがあるほどに
もっと先の、もっと上のステージを想像し、期待してしまうのがPのなのだと思います。

フリルドスクエア専用イベントという最高の舞台を貰って、
Pたちの想像(妄想)力が最大級に達するのも無理のないことだったのではないでしょうか。

そんな願望と妄想に満ちた時間はあっという間に過ぎ、Pたちは運命の時を迎えます。


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第四章 幕切れ



イベント開始から5日が経過した、1月14日の22時。
中間ランキングが発表されると同時に、遂に待望のイベント後半が開始されました。

Pたちの視線は、もちろん後半で追加されるメダルチャンスの一点に注がれました。

(一部の)Pの期待を一身に背負い、後半のメダルチャンスの目玉報酬の欄に現れたもの。


それは


それは!


なんと!!!




             


ぷち衣装でした。





……実のところ、メダルチャンスの目玉としてぷち衣装が追加されるのは
これが初めてではありませんでした。

後半のメダルにぷち衣装が追加される可能性はイベント開始当初から囁かれていましたが、
空想好きなPたちは、その可能性を端から頭の片隅に追いやっていたのでした。

かくして、クイーン工藤忍というPの大いなる夢は儚く散りました。

しかし、イベントというお祭りは続くのですから、落胆している暇などありません。
Pたちは先刻までの願望めいた妄想のことなど忘れて、
散り散りにLIVEロワイヤルを走る作業へ戻るのでした。


(参考:エリアボスだけでなくライバルユニットとしても登場しました。やはりロワは神ゲー)


筆者もイベントの熱気の中へと戻って行きました。
結果、自分としては初めての3桁順位を取ることもできました。
今あのイベントの時のことを思い返しても、ひたすら楽しく充実していた記憶ばかりです。

でも何か、大事なものをどこかに置いてきたような、そんな気持ちも少しだけあります。

それは決して辛い記憶ではありません。
むしろ期待に胸を膨らませていたあの短い日々が思い出すたびに懐かしく感じられ、
あの時の妄想が現実になるまでもっと頑張ろうという気持ちになります。

同じような気持ちでいるのはきっと筆者だけではありません。
あのロワイヤル以降に書かれた二次創作などを見ていると、
時折クイーンというモチーフを題材にした作品に出会うことがあります。
そういう作品を見つける度、古い友人に久しぶりに会ったような心持ちがするのです。


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第五章 終わりに



2017年は、工藤忍にとってこれまでに無いほどの飛躍の一年でした。

第6回シンデレラガール総選挙35位入賞
そしてSSR[夢追い人の光]の実装

どちらもクイーンと呼ぶにはまだまだ程遠いですが、
3年前のあの頃には想像すらできなかった姿です。

工藤忍にとって大きな転機となったこの年が終われば、間もなく第9回ロワイヤルから3周年。
なんとかこの大事な年が終わる前に間に合わせたいという思いでこの文章を綴っています。

2018年は工藤忍にとってどんな一年になるでしょうか。
新しいお仕事を沢山経験すると思います。
今の筆者には予想もつかないような成長した姿も見せてくれることでしょう。
ここ最近のシンデレラガールズはユニットへの注目が高まる一方ですから、
いつかまたフリルドスクエアでイベントをする日も来るかもしれません。


そんな風にまた性懲りもなく妄想を膨らませながら、今回は筆を置きます。
いつか工藤忍の頭上に、本物のクイーンの冠が輝くことを信じて。



最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

2017年12月30日

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