熱狂と怠惰

Kritaガイド@ Niconico 4.3 マスク

2016/08/11 15:50 投稿

  • タグ:
  • Krita
  • Kritaガイドby_tokiedian
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
tokiedian 作『Kritaガイド@niconico』はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。
現在地:↑4.2 レイヤー
←目次現在地:4.3 マスク
現在地:↓5.1 選択

4.3 マスク

Kritaにはレイヤーのみならず、その補助機能となるマスクと呼ばれる機能も備わっています。これを解説して、レイヤー&マスクの項を終えることとしましょう。

4.3.1 Kritaのマスクシステム

Kritaにおけるマスクはレイヤーと同様、レイヤードッキングパネルの一番左下のプラスアイコンの右にある小さな下向き矢印をクリックすると出てくるドロップダウンから追加したい種類のマスクを選択して追加します。Kritaで使用できるマスクは以下の4種類のです。

  • 透過マスク
  • フィルタマスク
  • 変形マスク
  • ローカル選択

マスクは選択中のレイヤーに付属する形で作成されます。全てのマスクはレイヤーに付属する形で存在することになります。

Kritaにおけるマスクとは基本的に「レイヤーに対するある操作をそのレイヤーから分離しておく」機能です。これはレイヤーが本質的に編集を必要な部分部分で分離して行えるようにする機能であることと類似していますが、レイヤーが画像を分離した単位であるのとは対照的に、マスクはレイヤーから一部を分離した単位です。そのため上で述べたように、常にマスクはレイヤーに付属した形でしか存在できないわけです。

マスクはレイヤードッキングパネル上で、グループレイヤーの下位レイヤーのように、付属しているレイヤーの下にぶら下がる形で表示されています。レイヤーと同様に表示非表示があり、表示状態ではそのマスクに分離されている操作が親となるレイヤーに適用された状態になり、非表示だと適用されない状態になります。また編集のロックもあり、ロックして編集できないようにすることも可能です。

アルファ継承と同様、マスクもグループレイヤーとの組み合わせが必要となる場合があります。ただし、これは下の全レイヤーを対象にするアルファ継承とは異なり、マスクが一つのレイヤーに対してしか操作を行えないことによるものです。複数のレイヤーに対してマスクに分離した操作を適用したい場合はそのレイヤーを一つのグループレイヤーにまとめ、そのグループレイヤーにマスクを紐づける必要があります。

基本的にKritaのマスクはそれぞれグレースケール画像を持っており、そのグレースケール画像の黒く塗られた部分でマスクに分離した操作の適用範囲を決定します。黒を100%、白を0%として、黒の濃さで適用の強さを制御します。レイヤードッキングパネルでマスクを選択した場合にはこのグレースケール画像の編集に移行しており、通常の操作に加え、ブラシで白黒を描画することでも操作の適用範囲の大きさや適用の強さを編集することができます。

各種マスクの解説は当然それらがレイヤーから分離する操作の解説無しでは十分に行えません。よって本ガイドではそれらの解説についてはそれぞれの操作の項に譲り、開設できる範囲にのみ解説を行っていきます。

4.3.2 透過マスク

レイヤーから透過の情報を分離します。具体的に言うと、このマスクのグレースケール画像の黒く塗られた部分がその親レイヤーで透過されるようになります。多くの描画ツールに「レイヤーマスク」として実装されている機能です。

グレースケール画像の「黒さ」が親レイヤーの不透明度の低さとなります。この透過マスクを非表示にすると親レイヤーのマスクに分離された透過部分が無効になります。

基本的にはレイヤーに描画されたものの一部を実際に消去することなく非表示にするのに用います。編集は基本的に透過マスクを選択し、非表示にしたい部分にブラシで描画する形で行われます。

4.3.3 フィルタマスク

レイヤーへ適用するフィルタ操作を分離したマスクです。このマスクが表示状態だと親レイヤーにマスクで設定されたフィルタ効果がかかり、非表示状態だとフィルタ効果がかからなくなります。

フィルタマスクが紐づけされているレイヤーの方に編集を加えると、後から追加された編集部分にも同様にフィルタ効果が適用されるという、所謂「非破壊編集」機能の一つです。フィルタレイヤーと類似した機能ですが、適用される範囲が下の全レイヤーか紐づけされている1レイヤーかという違いがあります(ただし両者工夫すれば同様のことが可能)

グレースケール画像の黒さがマスクから親レイヤーに適用されるフィルタの強さとなります。編集はフィルタの設定の調整と、フィルタマスクを選択してのフィルタの適用範囲と適用の強さの編集が中心になるでしょう。詳しくは第7章「フィルタ」での解説をご覧ください。

4.3.4 変形マスク

レイヤーへ適用する変形操作を分離したマスクです。このマスクが表示状態だと親レイヤーにマスクで設定された変形操作が適用され、非表示状態だとその変形操作が適用されなくなります。

変形マスクは他のマスクとは異なり、効果適用のためのグレースケール画像を持っておらず、変形のデータそのものをそれぞれ保持しています。その編集は変形マスクを選択し、その状態で変形ツールを使用して変形を行うというものになります。変形マスク上に保存された変形操作は後からいくらでも再編集が可能であり、また変形マスクが紐づけされているレイヤーの方に編集を加えると、後から追加された編集部分にも同様に変形操作が適用されるという、所謂「非破壊編集」機能の一つです。詳しくは第5章「選択&変形」の解説をご覧ください。

4.3.5 ローカル選択

レイヤーに適用する選択範囲を分離したマスクです。具体的に言うと、ローカル選択マスク、あるいはそれが紐づけられている親レイヤーで選択操作を行うとその選択範囲がローカル選択に保存され、マスクが表示状態だと親レイヤーのその選択操作で選択した範囲が選択状態になり、非表示状態では選択状態が解除されます。

一つのレイヤーに対して複数のローカル選択マスクを紐づけすることが可能ですが、一度に親レイヤーに適用できるのは一つのマスクのみです。この場合レイヤードッキングパネルにも表示されている「アクティブ」プロパティが有効になっているローカル選択マスクが親レイヤーに適用されます。

他のマスク同様各マスクがグレースケール画像を保持しています。黒く塗られた部分が選択範囲となり、またローカル選択マスクを選択した状態でブラシで描画を行うことにより選択範囲を調整することが可能です。これ以上の詳しい解説は第5章「選択&変形」の解説をご覧ください。

4.3.6 マスクに関するレイヤー操作

ここまでそれぞれのマスクについての解説を行ってきたので、ここからはKritaのマスクを用いた操作について解説して第4章を終えることとしましょう。

4.3.6.1 右クリックメニューからのマスク追加

レイヤードッキングパネルでレイヤーを選択した状態で右クリックしてメニューを開くと、一番下に4種のマスクが表示されており、目的のマスクをクリックしてそのレイヤーに追加することができます。

4.3.6.2 マスクの移動

マスクは常にレイヤーに付属した形でないと存在できないと先ほど述べましたが、紐づけ先のレイヤーを変えることは可能です。マスクを選択した状態でレイヤードッキングパネルの一番下にある矢印ボタンを押すと現在紐づけられているレイヤーの直上/直下のレイヤーにそのマスクの紐づけ先を変更することが可能です(レイヤーに複数のマスクが紐づけられている場合はまずそのマスクの順番を変更が行われることになります。)

また選択中のマスクをレイヤードッキングパネル上でドラッグ&ドロップすることでマスクの紐づけ先を変更することも可能です。

4.3.6.3 マスクの削除

レイヤー同様、マスクを選択した状態でレイヤードッキングパネルの一番右下のゴミ箱アイコンを削除するとそのマスクを削除することができます。また右クリックメニューを開いてそこから「レイヤーを削除」をクリックしてもマスクを削除できます。

4.3.6.4 マスクの複製

マスクを選択した状態でレイヤードッキングパネルで右クリックメニューを開き「レイヤー/マスクを複製」をクリックすると選択していたマスクの複製となるマスクを作成します(新しく作成されたマスクの紐づけ先は複製元のマスクの紐づけ先と同じ)

これを使えば比較的簡単に同じマスクを複数のレイヤーに適用できます。

4.3.6.5 レイヤーにマスクを統合

マスクの親レイヤーを選択した状態でレイヤードッキングパネルで右クリックメニューを開き「レイヤーにマスクを統合」をクリックすると、そのレイヤーに付属している全マスクについて操作がレイヤーに適用されたうえでマスク自体は消去されます。

レイヤーの統合と同様の機能であり、マスクによる操作の結果を保持したままマスクを削除できますが、同時にそのマスクを使った非破壊編集は出来なくなります。

4.3.6.6 変換

選択しているレイヤー及びマスクをそれぞれ他の種類のレイヤー及びマスクに変換します。変換可能なレイヤー及びマスクの種類は以下の通りです。

  • ペイントレイヤー
  • 透過マスク
  • フィルタマスク
  • 選択マスク

レイヤーをマスクに変換する場合はレイヤーをグレースケール画像に変換した上で、そのグレースケール画像を使用するマスクへと変換し、マスクをレイヤーに変換する場合はマスクが使用しているグレースケール画像を持つレイヤーへと変換し、マスクを別種のマスクに変換する場合は使用しているグレースケール画像をそのまま使用します。

4.3.6.7 アルファを分離

この操作からレイヤーの透過部分をマスクに分離したり透過マスクの透過の情報をレイヤーに統合します。以下の3操作からなります。

アルファをマスクに

レイヤー選択中に行える操作です。選択しているレイヤーの画像の透過部分を透過マスクとして分離します。

アルファとして書き込む

透過マスク選択中に行える操作です。選択している透過マスクの透過部分を親レイヤーの透過部分として書き込みます。

統合して保存

透過マスク選択中に行える操作です、選択している透過マスクの透過部分を親レイヤーの透過部分として書き込んだうえでそのレイヤーを単体の画像として保存します。


コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事