熱狂と怠惰

Kritaガイド@ Niconico 4.1 Kritaのレイヤーとキャンバスのシステム

2016/07/26 17:58 投稿

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第3章ではKritaで実際に絵を描くために最低限必要となる機能について学んできました。しかし、これだけなら別にアナログイラストを描くのとそこまで利便性に差があるわけでもありません。第4章ではデジタルでのイラスト作成のアナログに対する最も大きい利点の一つ、レイヤー・マスクシステムについて学んでいきます。

4.1 Kritaのレイヤーとキャンバスのシステム

ここまで、このガイドではブラシや塗りつぶしツールの描画先を「画像」や「キャンバス」といったややあいまいな言葉で呼んできました。ですが、キャンバスや紙一枚の上に間違えないように注意深く描く必要のあるアナログ絵と異なり、Kritaはその描画先となる画像にさらなる内部構造を持たせ、より柔軟に編集を行うことが可能となっています。本章ではそれについて解説していきましょう。

4.1.1 レイヤーとキャンバス

Kritaにおいては画像に複数の「層」を持たせることができます。例えば、絵の背景とその手前にいる人物を別の「層」に分けて置き、編集することが可能になります。この「層」をレイヤー(英語で「層」の意味)と呼びます。

レイヤーは内部的にはそのレイヤーの描かれているものを全て表示できる最小の透過画像として処理されています。先ほどの説明も、様々なものが書かれた透明フィルムを重ねて最終的な画像にしていると言い換えるとわかりやすいかもしれません。

そしてその雑多な大きさのレイヤーたちに対して表示する範囲をキャンバスと呼びます。透明フィルムを重ねた上に四角い穴の開いた大きな板を重ねていると考えてみてください。その四角い穴から見えている範囲がキャンバスということになります。

キャンバスは最終的にレイヤーを持つことができない画像形式に出力した際に画像となる範囲となります。ただし各レイヤーでキャンバス外になっている場所に描かれているものについてもKritaの内部的にはちゃんと保持されており、キャンバス外でブラシをドラッグするとちゃんとそこにも描画が行われます。

4.1.2 キャンバスの設定・トリミング

キャンバスの設定はメニューの「画像」から行います。またキャンバスの設定と同時に全レイヤーについてそのキャンバス範囲からはみ出している部分を全て削除するトリミングと呼ばれる操作についてもメニューの「画像」からアクセスできます。

4.1.2.1 キャンバスの大きさを変える

キャンバスとなる範囲を変更します。レイヤーには一切編集を行いません。キャンバスの大きさを変更する最も基本的な操作です。

メニューからクリックすると上のウィンドウが表示され、そこで設定を変更してOKを押すとキャンバスとなる範囲が変更されます。

設定説明
新しい
サイズ
キャンバスの縦横の幅を設定した値に変更します。
キャンバスの横幅を設定した値に変更します。単位はcmのような実際の大きさ、pxのようなモニタ上の大きさ、そして%で倍率指定で変更することが可能です。
高さキャンバスの縦幅を設定した値に変更します。単位はcmのような実際の大きさ、pxのようなモニタ上の大きさ、そして%で倍率指定で変更することが可能です。
比率を保つキャンバスの縦横比を固定します。倍率指定でキャンバスの大きさを変えたい時はここにチェックを入れると便利です。
オフセットキャンバスの表示範囲の位置を元の位置からどれだけずらすかを設定します。これとキャンバスのサイズを合わせた新しいキャンバス範囲のプレビューが一番右下に表示されます(赤枠が元のキャンバス範囲)
Xキャンバスの表示範囲位置のX方向のずれを指定します。単位はcmのような実際の大きさ、pxのようなモニタ上の大きさ、そして%で倍率指定で変更することが可能です。
Yキャンバスの表示範囲位置のY方向のずれを指定します。単位はcmのような実際の大きさ、pxのようなモニタ上の大きさ、そして%で倍率指定で変更することが可能です。
アンカーキャンバスの大きさの拡大縮小の基点を指定します。

4.1.2.2 ビューからキャンバスの大きさを変更する(疑似無限キャンバス)

描いている最中にキャンバスが足りなくなるということは結構あると思います。そんな時、上の操作とは別に必要な分だけキャンバスを簡単に拡張する操作がKritaには備わっています。

まずキャンバスを拡大したい方向と逆側に表示移動させます。そうすると上の様にビューのキャンバスを拡大したい方向の縁に矢印が現れます。この矢印をクリックすると

ビューのキャンバスのない範囲を埋めるようにキャンバスが拡張されます。この操作ではキャンバスの表示倍率でキャンバスを拡張する幅を決定することになります。厳密に幅を指定してキャンバスを拡張したい場合にはメニューから上の4.1.2.1の操作にアクセスしたほうがいいでしょう。

4.1.2.3 画像を新しいサイズにスケール

キャンバスを指定したサイズに変更し、それに合わせて全レイヤーを拡大縮小します。「キャンバスの大きさを変える」とは異なり、キャンバスのサイズの変更に合わせて描いてあるものの大きさも変わるので、描くスペースがスペースが足りなくなったのでキャンバスを広げたいという場合にはこちらではなく「キャンバスの大きさを変える」を行わなければなりません。この機能は、例えば絵の解像度が足りないと感じた場合などに用いることになります。

メニューからクリックすると上のウィンドウが表示され、そこで設定を変更してOKを押すと画像の大きさが変更されます。

設定説明
ピクセル寸法PC上の画像としての大きさを変更します。ピクセル単位で直接指定するか、パーセントで倍率指定するかを選択できます。
キャンバスの横幅を設定した値に変更します。
高さキャンバスの縦幅を設定した値に変更します。
フィルタ綺麗に拡大縮小を行うためにどの方式を使うかを選択します。
印刷サイズ印刷画像としての大きさを変更します。メートル単位系での指定、ヤードポンド単位系での指定、シセロでの指定、及びパーセントでの倍率指定が行えます。
キャンバスの横幅を設定した値に変更します。
高さキャンバスの縦幅を設定した値に変更します。
解像度印刷画像としての大きさとPC上の画像としての大きさがどのように対応するかを指定します。単位としてピクセル/インチ(印刷画像1インチ当たり何ピクセルか)とピクセル/センチメートル(印刷画像1cm当たり何ピクセルか)から選べます。
比率を保つ縦横比を固定します。パーセントで拡大縮小したい場合はこれが便利です。
印刷サイズを個々に調整印刷サイズとピクセル寸法を連動させず、別個に設定するようにします。具体的に言えば、印刷サイズの縦横サイズを変更するとピクセル寸法に変化がない代わりに自動で解像度が変化し、解像度を変化させればピクセル寸法に変化がない代わりに印刷サイズの縦横サイズが自動で変化します。
基本的には、絵のピクセルの細かさは足りているけど印刷するときには解像度がおかしくて大きくなりすぎる/小さくなりすぎる、というような時に調整を行う際はここを有効にして設定を行いましょう。

4.1.2.4 画像のサイズにトリミング

通常Kritaは各レイヤーのキャンバス外にはみ出している部分まで保持していますが、この操作をクリックすると、全レイヤーがキャンバスの範囲に切り取られ、キャンバス外にはみ出しているところは全て削除されます。

上の例を使うと、大きな板の四角の穴の縁に沿って下の透明フィルムを全て切り抜き、透明フィルムの切り取った範囲以外を全てゴミ箱にポイすると考えればよいでしょう。

4.1.2.5 現在のレイヤーに合わせてトリミング

現在選択しているレイヤーの大きさに合わせてキャンバスの大きさを変更し、全レイヤーについてそのキャンバス範囲からはみ出している部分を全削除します(レイヤーの選択については次の4.2を参照)レイヤーがキャンバスの範囲からはみ出し、キャンバスより大きくなっている場合はトリミングする前よりキャンバスが大きくなる場合もあります。

4.1.2.6 選択範囲にトリミング

現在の選択範囲に合わせてキャンバスの大きさを変更し、全レイヤーについてそのキャンバス範囲からはみ出している部分を全削除します(選択については5章 選択を参照)キャンバス範囲の外は選択できないため、基本的にキャンバスの大きさは小さくなります。


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