熱狂と怠惰

Kritaガイド@ Niconico 3.8.2 ブラシエンジン

2016/07/09 15:45 投稿

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さて、ここからは個々のブラシエンジンでの設定についてです。

3.8.2 ブラシエンジン

ブラシエンジンはそれぞれ異なる特性とそれに合わせた設定を持ちます。ここではその特性と設定の説明を行っていきます。

3.8.2.1 ピクセルブラシエンジン

ほぼ全てのペイントツールでのブラシと同じものであり、Kritaのデフォルトとなるブラシエンジンでもあります。このブラシエンジンについては他のツールのブラシと同じように考えれば大丈夫でしょう。

ピクセルブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.1.1 流量

不透明度とは別に設けられた不透明度設定項目です。不透明度が描線全体の不透明度を決定するのに比べて、流量は個々の描点の不透明度を決定します。不透明度を下げると全体が均一に透明になっていきますが、流量を下げるとかすれのような効果が生まれます。

流量はツールバーからも制御できます。不透明度及びサイズの横の下向き矢印をクリックすると表示されます。

3.8.2.1.2 ブラシ端の柔らかさ

ブラシ形状タブの「ブラシ縁の柔らかさ」等で設定されているブラシ縁の柔らかさをセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。ほぼ「ペンの入力を有効にする」を有効にすることを前提としたパラメータです。

線入れ系のブラシプリセットで筆圧センサと組み合わせての使用例が見られます。

3.8.2.1.3 ブラシ端の硬さ

ブラシ縁のグラデーションのしきい値を設けます。

ドット絵用ブラシプリセットで筆圧と組み合わせての使用例が見られます。

3.8.2.1.4 色のソース

ブラシプリセットが描画の際に使用する色をどこからとるかを設定します。センサーは使用できません。

オプション説明
現在の描画色現在の描画色を使用します。
グラデーション現在のグラデーションで描画します。
各描点でランダム各描点にランダムな色を与えます。
全体でランダムランダムなノイズ模様が描画されます。
パターン現在のパターンで描画します。描線ごとにパターンはずれます
ロックされたパターン現在のパターンで描画します。全ての描線でパターンは一定のままです。

3.8.2.1.5 色を暗くする

色のソースで設定されたブラシが描画する色の明度をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。色のソースに「全体をランダム」「パターン」「ロックされたパターン」を選択した時には働きません。

3.8.2.1.6 色を混ぜる

色のソースで設定されたブラシが描画する色をセンサーからの値に応じて混ぜます。色のソースに「現在の描画色」と「グラデーション」を選択した時のみ働きます。

3.8.2.1.7 色相

HSV色フィルタの色相(Hue)をブラシの色に適用します。センサーでの制御も可能です。

3.8.2.1.8 彩度

HSV色フィルタの彩度(Saturation)をブラシの色に適用します。センサーでの制御も可能です。

3.8.2.1.9 明度

HSV色フィルタの明度(Value)をブラシの色に適用します。センサーでの制御も可能です。

3.8.2.2 混色ブラシエンジン

描画された箇所の色を拾ってその色を描画してゆくことで、キャンバス上で色を混ぜるブラシエンジンです。これによって下の色を引きずって描画する油彩筆などのブラシを作成することが可能になります。またブラシの描画する色のうちの描画色の割合を設定することにより、自分では色を塗らずにキャンバス上の色の混色のみを行う指先ツールにあたるブラシプリセットを作ることも可能になっています。

混色ブラシエンジンに特有な設定は以下の通りです。

3.8.2.2.1 混色の持続

混色がどのように持続するかを設定します。混色ブラシエンジンの設定の中で最も重要な設定と呼んでよいものであり、混色ブラシエンジンを使用する全てのプリセットはこの設定が有効になっています。まずどのように混色を行うかを決定する混色モードを設定します。

設定説明
混色モード色をのばす描画中にキャンバス上の色の境界を通過した際、色の境界を越えた後はブラシが塗る描線で元の色の描線の幅が狭まっていき、その分だけ両側から下の色が塗られる幅が大きくなっていきます。油彩筆などの性質に近いものです。
混色して描画描画中にキャンバス上の色の境界を通過した際、色の境界を越えた後はブラシが塗る混合色の元の色の割合が下がっていき、下の色の割合がそれに応じて上がっていきます。均等な混色に便利です。

そして「強度」で混色の持続の強さを設定します。この数値をセンサーからの値の変化に応じて変化させることも可能です。混色ブラシエンジンを使うプリセットの多くは筆圧センサを利用して混色の持続が変化するようにしています。

3.8.2.2.2 混色範囲の半径

混色の際に「下の色」として色を採取する範囲をブラシの半径を100%としたパーセンテージで設定します。100%以上に設定すると水彩のような効果が期待できます。この数値をセンサーからの値の変化に応じて変化させることも可能です。

3.8.2.2.3 描画色の割合

描画色がどの程度の割合混色されて描画されるかを設定します。この設定を行うことで初めて混色ブラシエンジンで描画色を描画することができるようになります。

この設定は何らかの筆等の描画を行うプリセットを作るには必須のものであり、逆にこれの設定にチェックを入れずにおくと描画色を一切使用しない指先ツールにあたるプリセットを作成することができるようになります。

この数値をセンサーからの値の変化に応じて変化させることも可能であり、多くの筆系のプリセットは筆圧センサを利用して描画色の割合が変化するようにしています。

3.8.2.2.4 オーバーレイモード

この設定にチェックを入れると、混色の際に使用する下の色の採取範囲を表示されている全レイヤーへと拡大します(デフォルトでは現在のレイヤーのみ)ただし少しでも透過している背景ではうまく作動しないことに注意が必要です。

3.8.2.2.5 グラデーション

描画色ではなくグラデーションを使用し、混色におけるその割合を設定します。この数値をセンサーからの値の変化に応じて変化させることも可能です。

3.8.2.3 スケッチブラシエンジン

デッサンのような荒々しい線を描画できるブラシエンジンです。このブラシエンジンはRicardo Cabello氏によって開発されたHarmonyを基にしており、具体的には描画される主線(接続線)が互いに接近した際、2つの線をカーブ線と呼ばれる多数の細い線でつなぐことで、線の屈曲部や二つの線の接近部を太く塗りつぶして線の強弱を大きくします。

また一つ特殊な点として、ブラシ形状で指定する一般的なブラシのサイズはこのブラシエンジンではカーブ線が生成される範囲及びその長さを指定するものになっています。またそれ以外のブラシ形状での設定項目はこのブラシエンジンだとあまり意味を持ちません。

そしてこのブラシは安定化手ブレ補正で使うと極端に動作が重くなるという特徴も持っています。重みづけ手ブレ補正ならそのようなことはないので、このブラシエンジンに関してはこちらを使った方がいいと言えるでしょう。

スケッチブラシエンジンに特有な設定は以下の通りです。

3.8.2.3.1 ブラシのサイズ

ここからスケッチブラシエンジン特有の設定のほとんどにアクセスできます。スケッチブラシエンジンの設定の中でも最も重要度の高い設定タブです。

設定説明
カーブ線の太さ(カーブの幅)カーブ線と主描線(接続線)の太さをピクセル値で設定します。値を大きくすると線が太くなります。スケッチブラシエンジンではブラシ形状タブで設定されたブラシのサイズはカーブ線が生成される範囲及びその長さを決定しています。
カーブ線と主描線の距離(オフセットスケール)基本的にはカーブ線と主描線の距離の大きさを決定するのですが
・0%から100%においては50%を挟んで、例えば30%と70%は同じになる(おそらくこれは50%で距離の見た目上での反転が起こるためと思われる)
・100%以上ではカーブ線が主描線に接近しすぎて、主描線を突き抜けて向こう側にはみ出すようになる
など、一筋縄ではいかない複雑な設定です。
密度カーブ線の密度を決定します。カーブ線の密度にはこの数値とは別にブラシ形状で指定されるブラシのサイズが大きな影響力をもちます。
距離密度を使用する有効にするとブラシの中心から離れるほど生成されるカーブ線の密度を小さくします。より細身の線を描けるようになります。
カーブ線を近くの主描線に吸着(スケッチ線を近くの描線に吸着)この設定はデフォルトでオンになっており、オフにすると通常は主描線同士を繋ぐように発生していたカーブ線が、単に主描線の両側に毛が生えたように発生するようになります(カーブ線が主描線の屈曲部及び接近部で発生すること自体は変わらない)
RGBをランダム化描画色の色相をランダムに変化させます。ただしそこまで大きな差が発生するわけではありません。
不透明度をランダム化カーブ線の不透明度をランダムに変化させます。ただし通常状態では効果が薄すぎて見た目の変化はほぼ発生しません。
距離不透明度ブラシを高速で動かした時に線が断続的に切れるようにします。
シンプルモード動作を高速化します。またオンにしても描画結果に見た目に分かる変化は発生しません。
接続線の描画主描線(接続線)を描画します。ただし通常時に描画される主描線は実際には基本的に小さな接続線がそのほとんどを占めているため、この設定を切り替えても密度が0に近いときにしか見た目に分かる違いが発生しません。

3.8.2.3.2 カーブ線の幅

ブラシのサイズで設定した「カーブ線の幅」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.3.3 オフセットスケール

ブラシのサイズで設定した「カーブ線と主描線の距離(オフセットスケール)」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.3.4 密度

ブラシのサイズで設定した「密度」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.4 毛筆ブラシエンジン

「毛筆」のような線を描画できるブラシエンジンです。具体的には複数の細い線からなる描線を描画します。それぞれの細い線が毛筆の毛の一本一本にあたるわけです。また毛の数は本数ではなく密度で定義されているため、ブラシサイズが大きくなるごとにブラシの毛の数は増えてゆきます。

毛筆ブラシエンジンに特有な設定は以下の通りです。

3.8.2.4.1 毛筆のオプション

毛筆ブラシエンジンに特有な設定の内、基本的かつ重要な設定はここに入っています。重要度の高い設定タブです。

設定説明
倍率(ブラシ範囲を拡大縮小)ブラシの大きさを倍率で設定します。ブラシ形状タブでのサイズの変更では毛の密度が一定でブラシの太さの変化に伴い毛の本数が増減するのに対し、倍率を変更した場合は毛の本数が一定で毛の密度が増減します。
ランダムなずれ各毛の線の描画途中でのずれを設定します。0でカーソルの移動軌跡に完全に平行な1本の線になり、数値を増やすごとにバラバラになっていきます(一番外側の毛も構わずバラバラになるので、この数値を大きくすると本来の設定よりややブラシが大きくなる)マイナスの値は同じ絶対値のプラスの値と同じ意味です。)
剪断ブラシ形状を斜めに引き延ばします。0以上で右斜め、0以下で左斜めに引き延ばされます。
密度ブラシの毛の密度を設定します。倍率とは異なり、どんな値を選んでもブラシの大きさ自体は変化しません。
描く速度による描線の太さの変化カーソルの速度に合わせてブラシの倍率を変化させます。ペンタブがなくてもマウスだけで筆圧で付けられるような効果を付けられます(ただしペンタブからの「筆圧」とは異なるルートでブラシ倍率に作用しているため、ペンタブでの使用も可能です)
しきい値ブラシで描画する範囲を筆圧の値で制限します。
毛を接続ランダムなずれが大きいときにも各毛の線が点線にならずきちんとつながるようにします。
アンチエイリアスをかける細い線からなる毛筆ブラシエンジンでは各線にジャギーが出がちなのでそれらにアンチエイリアスをかけます。
毛先を合成有効・無効を切り替えてもあまり目に見える変化が出ません

3.8.2.4.2 筆のかすれ

筆が絵の具切れでかすれていく様子をシミュレーションする設定です。筆のかすれ方はグラフで調整します。

設定説明
インクの量インクがかすれ切るまでどれだけかかるかを設定します。
不透明度ブラシの不透明度に筆のかすれをシミュレーションします。
彩度ブラシの描画色の彩度に筆のかすれをシミュレーションします。
インクを混色下のキャンバスの色を引きずります。色を採取する範囲は倍率を無視したブラシサイズであることと、下が透過の場合は黒色を採取することに注意してください。
彩度に重みづけ彩度に重みづけをかける彩度の以下のパラメータでの制御を有効にします。これを有効にすると不透明度のかすれが自動で無効になることに注意してください。
筆圧で重み付け筆圧で彩度のかすれを制御します。
毛のインクで重みづけ(毛先のインクで重み付け)毛のインク量で彩度のかすれを制御します。
各毛の線の長さで重みづけ(毛先の長さで重み付け)各毛の線の長さで彩度のかすれを制御します。
インクかすれカーブで重み付け上のグラフで彩度のかすれを制御します。

3.8.2.5 形状ブラシエンジン

オープンソースのペイントツールであるAlchemyを基にしたブラシエンジンで、ブラシで囲んだ範囲を描画色で均等に塗りつぶします。投げ縄選択の内部を塗りつぶすと考えるとわかりやすいかもしれません。塗りつぶしツールの代用となりうるブラシプリセットを作成することができます。

形状ブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.5.1 形状ブラシのオプション(図形ブラシのオプション)

形状ブラシの設定を行います。形状ブラシの設定はこの他には合成モードしかないので、ここにあるものが実質全ての形状ブラシエンジンの設定ということになります。

設定説明
図形の生成速度図形の輪郭をギザギザにします。カーソルを動かす速度が早ければ早いほどギザギザになります。
滑らかに図形の輪郭に手ブレ補正をかけます。
ポストプロセッシング変位描いた図形をカーソルの速度に基づいて変形させます。ゆっくり動かすと図形が大きくなり、早く動かすと図形が縮みます。
反転無し全域塗りつぶし通常図形が重なる部分は何も描画されませんが、この設定を有効にするとその領域もすべて描画色で塗りつぶされます。
アンチエイリアスなし輪郭のアンチエイリアスを無効にします。

3.8.2.6 スプレーブラシエンジン

設定した範囲内に細かい粒子をランダムに多数描画するブラシエンジンです。スプレーのシミュレーションのみならず、雲や葉っぱ等、何かがランダムに集まってできているものの描画にも使えるため、FX系のブラシとして非常に優秀です。

設定で注意すべき点として、スプレーブラシエンジンにおいてブラシ形状設定はブラシエンジンが設定した範囲内に多数描画する細かい粒子の方の形を設定するものであり、ブラシ全体が描画する範囲、サイズ、形状は「スプレー範囲(スプレー形状)」で制御します。このブラシはいわば多数のピクセルブラシを組み合わせて一つのブラシで使うかのような動作をするといえます。

スプレーブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.6.1 スプレー範囲(スプレー形状)

スプレーブラシ全体の大きさ、形状を設定します。前述のようにスプレーブラシエンジンにおいてブラシ形状の設定は個々の粒子の大きさ、形状の設定であることに注意してください。

設定説明
直径スプレーブラシの直径を設定します。スプレーブラシエンジン使用時のツールバーの「サイズ」スライダはこの値を制御しています。
縦横比スプレーブラシのアスペクト比を設定します。値1で正円になります。
角度スプレーブラシの角度を設定します。縦横比1以外のブラシで効果が現れます。
倍率(ブラシ範囲を拡大縮小)スプレーブラシの直径を倍率で変化させます。
描点間隔スプレーブラシの描点間の距離を設定します。
粒子の数(パーティクルの数)個数スプレーの粒子の数をスプレーブラシの範囲内の個数で設定します。スプレーブラシの直径を変化させても粒子の個数は変動しません。
密度スプレーの粒子の数をスプレーブラシの範囲内のどれだけを粒子が占めるかの割合で設定します。スプレーブラシの直径を変えると密度が変化しないように粒子の個数が変動します。
スプレー範囲のランダム化(スプレーされる範囲のぶらし)スプレーの粒子がさらにランダムに動くようにします。数値を大きくすればするほどスプレーの粒子がスプレー範囲からはみ出してさらにバラバラに散らばって描画されるようになります
ガウシアン分布有効にするとスプレーの粒子がより中央にまとまって描画されるようになります。

3.8.2.6.2 スプレー粒子(スプレー形状)

チェックを入れて有効にするとここでスプレーブラシの個々の粒子の形状を定義するようになります。ここにチェックを入れていない場合はブラシ形状の設定がスプレーブラシの粒子の形状として用いられます。ただしブラシ形状設定に比べると設定項目が少なくカスタマイズの変化に描けるため、あまり用いられません。

設定説明
図形楕円粒子の形状として楕円を用います。
矩形粒子の形状として四角形を使用します。
アンチエイリアス付きピクセル粒子の形状としてアンチエイリアスのかかったピクセルを使用します。
ピクセル粒子の形状としてピクセルを使用します、
画像粒子の形状として画像を使用します。
粒子の幅を設定します。
高さ粒子の高さを設定します。
縦横比を固定粒子の縦横比を固定します。
テクスチャ粒子の形状として画像を使用する時、使用する画像をここで指定します。

3.8.2.6.3 粒子の形状の変化(形状のダイナミクス)

スプレーの粒子の形状を描画の最中にどの程度変化させるかを設定します。

設定説明
大きさをランダム化(飛沫の大きさをランダム化)粒子の大きさをランダムに変化させます。
設定角度を固定(飛沫の回転の定数値)粒子の角度を設定した値で固定します。
角度をランダム化(回転をランダム化)粒子の角度をランダムに変化させます。大きさのランダム化とは異なり、ランダム化の度合いを数値で指定できます。
カーソルに指向(筆圧が回転に与える影響度)粒子をカーソルの方向に向けて回転させます。筆圧の強さと設定した数値(1が最大、0が最小)指向の強さが決まります。
角度重みづけ粒子の角度をカーソルの移動方向にむけます。設定した数値で指向の強さを決定できます。

3.8.2.6.4 色のオプション

スプレーブラシの塗る色についてさらに詳細な設定を行います。

設定説明
HSVをランダム化描画色を以下のHSV要素それぞれの設定にに基づいてランダムに変化させます。
色相描画色の色相をランダムに変化させます。
彩度描画色の彩度をランダムに変化させます。
明度描画色の明度をランダムに変化させます。
不透明度をランダム化スプレーブラシの不透明度をランダムに変化させます。
点ごとに色を設定(グリッドの点ごとに色を設定)通常はスプレーブラシ全体の描点ごとに色をランダム化させますが、この設定を有効にするとランダム化をスプレーの粒子毎に行うようになります。
背景色で点の背景を塗りつぶす(背景色でグリッドの点の背景を塗りつぶす)有効にするとスプレー領域のスプレーの描点の背景をさらに背景色で塗りつぶします。
下のレイヤーより色を採取有効にすると前景色の代わりに下のレイヤーの色を使用して描画します。
背景色との混色で点の色を塗る(背景色との混色でグリッドの点の色を塗る)有効にすると前景色と背景色を混ぜた色で描画します。

3.8.2.7 ハッチングブラシエンジン

一定の領域を細い平行線(ハッチング線)で埋めることで影などを表現するハッチングを単なる塗りつぶしのみで描画するブラシエンジンです。筆圧でハッチングの濃さを変えることもできます。無くてもどうにかなるとは言えますが、上手く使えば大幅な時間節約を行えます。スクリーントーンの再現やテクスチャの模様の描画にも使えます。

ハッチングブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.7.1 ハッチングのオプション

ハッチングブラシの基本的な設定を行います。

設定説明
角度ハッチング線の角度を設定します。
線の間隔ハッチング線の間隔をピクセル単位で設定します。
線の太さハッチング線の太さをピクセル単位で設定します。
X原点ハッチング線のX=0をどれだけずらすかを設定します。
Y原点ハッチング線のY=0をどれだけずらすかを設定します。
クロスハッチングの方式クロスハッチング(細い平行線をさらに角度を変えて重ねてゆく手法)をどのように行うかを設定します。
クロスハッチングを行わないクロスハッチングは行わず、描画するのは常に1種類の平行線のみです。
デフォルトの線に対して垂直な線を引くハッチングを濃くすると、通常のハッチング線に加えてそれに垂直な平行線が描画されます。
デフォルトの線に-45°の線を引いてから+45°の線を引くハッチングを濃くすると通常のハッチング線に加えてそれに対して-45°をなす平行線が追加され、さらに濃くすると+45°をなす平行線が追加されます。
デフォルトの線に+45°の線を引いてから-45°の線を引くハッチングを濃くすると通常のハッチング線に加えてそれに対して-45°をなす平行線が追加され、さらに濃くすると+45°をなす平行線が追加されます。上との違いはハッチングを濃くした場合の追加順の違いです。
モアレパターン描点ごとに平行線の角度を変更します。これにより均一にムラがあるハッチングを描画できます。
線の間隔のとり方入力ベースの間隔線の間隔を何段階取るかを設定します。設定した数値の-1段階を持ちます。

3.8.2.7.2 ハッチングの詳細設定

ハッチングの微調整的な設定を行います。

設定説明
ハッチングの微調整線にアンチエイリアスをかけるハッチング線のアンチエイリアスの有効無効を切り替えます。
サブピクセル精度描画精度を向上させます。
ハッチングの後ろに背景色を塗るハッチングブラシの描画範囲内はハッチング線の背景に背景色を塗っていきます。

3.8.2.7.3 線の間隔(線同士の間の距離)

ハッチングのオプションで設定した「線の間隔」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。基本的にハッチングのオプションの「線の間隔」で設定した値を一番小さい幅として、「線の間隔のとり方」で設定した段階の分だけ広い幅をとります。

3.8.2.7.4 ハッチング線の太さ(線の太さ)

ハッチングのオプションで設定した「線の太さ」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.7.5 クロスハッチング

ハッチングのオプションで設定した「クロスハッチング」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。ここでセンサーと連携することにより、例えば筆圧に応じてクロスハッチングを行ったりすることが可能になります。

3.8.2.8 グリッドブラシエンジン

プチプチマットのような模様を描画します。特徴としてはあらゆるブラシ描線でずれなくプチプチを描くことができます。ぶっちゃけあまり何かの役には立ちません。まあプチプチマットは言い過ぎなので、ポップな模様の描画にでも使いましょう。

グリッドブラシエンジンに特有な設定は以下の通りです。

3.8.2.8.1 ブラシのサイズ

グリッドブラシの基本的な設定のほとんどがここで行われます。

設定説明
ブラシの横幅ブラシの幅を設定します。
ブラシの縦幅ブラシの高さを設定します。
ブラシの分割数ブラシを何個のプチプチに分解するのかを設定します。
筆圧で分割数を変化させるペンタブの筆圧で上のブラシの分割数を変化させます。
倍率ブラシの倍率を設定します、縦横比を固定してブラシの大きさを変えられます。
グリッドの点を横列に分離する帯の幅デフォルト状態ではプチプチは互いに密接して敷き詰められていますが、ここで0以上の数値を設定すると横一列に隙間が入ります。
グリッドの点を縦列に分離する帯の幅デフォルト状態ではプチプチは互いに密接して敷き詰められていますが、ここで0以上の数値を設定すると縦一列に隙間が入ります。
幅をランダム化(境界線にぶれを加える)上二つで設定した分離帯の幅をランダム化します。

3.8.2.8.2 グリッド内の点の形状

ここまでプチプチと言ってきましたが、ここでプチプチをプチプチ以外の形にすることもできます。

設定説明
図形楕円粒子の形状として楕円を用います。
矩形粒子の形状として四角形を使用します。
ピクセル粒子の形状としてピクセルを使用します、
アンチエイリアス付きピクセル粒子の形状としてアンチエイリアスのかかったピクセルを使用します。

3.8.2.8.3 色のオプション

塗る色についてさらに詳細な設定を行います。スプレーブラシエンジンと同一の設定です。

設定説明
HSVをランダム化描画色を以下のHSV要素それぞれの設定にに基づいてランダムに変化させます。
色相描画色の色相をランダムに変化させます。
彩度描画色の彩度をランダムに変化させます。
明度描画色の明度をランダムに変化させます。
不透明度をランダム化スプレーブラシの不透明度をランダムに変化させます。
点ごとに色を設定(グリッドの点ごとに色を設定)通常はスプレーブラシ全体の描点ごとに色をランダム化させますが、この設定を有効にするとランダム化をスプレーの粒子毎に行うようになります。
背景色で点の背景を塗りつぶす(背景色でグリッドの点の背景を塗りつぶす)有効にするとスプレー領域のスプレーの描点の背景をさらに背景色で塗りつぶします。
下のレイヤーより色を採取有効にすると前景色の代わりに下のレイヤーの色を使用して描画します。
背景色との混色で点の色を塗る(背景色との混色でグリッドの点の色を塗る)有効にすると前景色と背景色を混ぜた色で描画します。

3.8.2.9 カーブブラシエンジン

描く速度によって太さが変化する滑らかな曲線を描画するブラシエンジンです。マウスで強弱のある曲線を描く際に便利なブラシです。実はスケッチブラシエンジンと類似したシステムを持っており、主描線である接続線同士をカーブ線と呼ばれる細い線が繋ぐことで線の強弱をつけるシステムになっています。

カーブブラシエンジンに特有な設定は以下の通りです。

3.8.2.9.1 明度

ここでカーブブラシエンジンで重要な設定のほとんどにアクセスできます。

設定説明
カーブ線の太さ(カーブの幅)カーブ線と主描線(接続線)の太さをピクセル値で設定します。値を大きくすると線が太くなります。
カーブ生成時の参照範囲カーブ線が生成される範囲を選択します。値を上下させるとカーブ線が繋がる距離が上下します。
カーブ線の不透明度カーブ線の不透明度を設定します(接続線の不透明度は「不透明度」タブの値で決定されます。)このように不透明度はカーブ線と主描線で別の値を設定でき、カーブ線の不透明度を下げればあたかも線が細くなったかのように見せることができます。
カーブ接続線の描画接続線の描画の有無を切り替えます。
平滑化不明

3.8.2.9.2 カーブ線の幅

明度タブで設定した「カーブ線の太さ(カーブの幅)」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.9.3 カーブ線の不透明度

明度タブで設定した「カーブ線の不透明度」をセンサーからの値に応じてどの程度変化させるかを設定します。

3.8.2.10 ダイナミックブラシエンジン

少しカーソルを動かすだけでブラシが激しく動いて描画されるブラシエンジンです。基本的には描画ツールのダイナミックブラシツールと同一のもので、こちらの方がより詳細な設定が可能ですが、それと引き換えにダイナミックブラシツールでは使えた多彩なブラシプリセットはこちらでは使えません。

ダイナミックブラシツールに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.10.1 ブラシのサイズ

ダイナミックブラシ特有の設定はここですべて行います。さらに2つのタブに分かれていることに注意してください。

ダイナミックブラシの設定
設定説明
ブラシ描点の最初の大きさ描画を始める時に最初に描かれる描点の大きさです。
質量安定化手ブレ補正での「遅延」にあたるオプションです。大きくすればするだけ描画がカーソルから遅れてゆっくりなされるようになります。これはダイナミックブラシツールの「質量」オプションと同一のものです。
抵抗小さくすればするだけカーソルの動きへの拘束が弱まり、描画される線は激しく混乱したものになります。これはダイナミックブラシツールの「抵抗」オプションと同一のものです。
描点間隔の範囲描画される描点間の距離の取りうる範囲を設定します。
形状
設定説明
直径描点の大きさを直径で設定します。
角度描点として使用される形状の角度を設定します。この設定を有効にするためには下の「角度を固定」を有効にする必要があります。
角度を固定(固定角)上の角度オプションを有効にします。
形状の種類描点の形状として円を使用します。
二つ描点の間にさらに1つずつ円を追加します。
平行線平行線を描画します。
平行線の間隔平行線の間隔を指定します。
平行線の本数平行線の本数を指定します。
不明
線(梯状線)普通の曲線を描画します。
接続線を描画接続線(主描線)を描画します。有効にすると描線が数珠つなぎのようになります。

3.8.2.11 パーティクルブラシエンジン

多数の細い曲線からなる描線を描画します。カーブブラシエンジンと似ていますが、接続線がない分よりもやもやしたエフェクト系の描画が行えます。

パーティクルブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.11.1 ブラシのサイズ

設定説明
粒子の数(パーティクルの数)細い曲線の本数を設定します。
パーティクルの不透明度の重みづけ全パーティクルの不透明度を設定します。描画モードの影響を受けます。
X速度倍率(X距離倍率)水平方向のカーソルの速度がどの程度ブラシの描画速度に影響を与えるかを設定します。
Y速度倍率(Y距離倍率)水平方向のカーソルの速度がどの程度ブラシの描画速度に影響を与えるかを設定します。
重力重力をシミュレーションするもので、ブラシの描画速度に影響を与えます。
繰り返し処理数数値を高くすればするほど、描画がより早くランダムになります。

3.8.2.12 複製ブラシエンジン

描画した範囲にあらかじめ参照しておいたところの複製が現れます。写真のシールをこすって貼り付けるみたいなものだと思ってください。また修復ブラシツールとしても使うことができます。

複製元として参照する場所はCtrl+左クリックで選択します。参照元を指定していない状態だとブラシの輪郭はバツ印の入った円と、それと線でつながるもう一つの円で表示されており、参照元を指定すると一方の円が参照点に、もう一つの円がブラシの輪郭として表示されるようになります。

複製ブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.12.1 描画モード

ここが複製ブラシエンジンの個性のほぼすべてです。複製ブラシエンジンはここ以外の設定についてはほぼいくつかの設定が欠けたピクセルブラシエンジンと言って過言ではなく、実際複製ブラシエンジンは描画の際の挙動自体はピクセルブラシエンジンと大して差異がありません。

名前自体はほとんどのブラシエンジンにもある設定と同じですが、内容は全く違います。端的に言うと、この設定はブラシが描画するものを決定します。

設定説明
修復ブラシモード複製ブラシを修正ブラシに切り替えます。
参照点を移動(参照点移動)無効だと描点ごとに複製しますが、有効にすると描画全体で複製するようになります。
複製ブラシモードは、デフォルトだと参照点周辺の狭い領域を描点ごとにスタンプしていくような挙動を取りますが、このモードを有効にすると、参照点から参照点を指定した直後の描画開始位置への平行移動となるような転写を行う挙動を示します。
修正ブラシなら無効にした方がいいでしょう。
全ての可視レイヤーから複製デフォルトでは複製元としては現在のレイヤーのみを参照しますが、この設定を有効にすると全ての可視レイヤーを参照するようになります。

3.8.2.13 変形ブラシエンジン

描画した場所にあるものを変形させます。描いたものの微調整などに用いる等の用途が考えられるでしょう。

このブラシエンジンの説明については変形の項に譲ります。

3.8.2.14 接線法線ブラシエンジン

法線マップ(ノーマルマップ)をペンタブペンのセンサーを用いて彫刻の様に直感的に描画できるブラシエンジンです。

法線マップとは表面の凸凹のXYZ座標の数値をRGB値それぞれに割り当てた画像で、平面に立体の情報を保存することができます。接線法線ブラシエンジンはそのXYZの座標に関連するペンタブペンの動きを法線マップの方式に従ってRGB値に変換してその色を描画することで、直感的に法線マップを描画することができます。

接線法線ブラシエンジンに特有の設定は以下の通りです。

3.8.2.14.1 接線の傾き

ペンタブペンの動きをどのように法線マップの方式に従いRGB値のそれぞれの値の大きさに変換して描画するかを設定します。接線法線ブラシエンジンの設定はピクセルブラシエンジンとほぼ同一であり、接線法線ブラシエンジンに固有と言える設定はこの設定のみです。

設定説明
接線のエンコードRGBそれぞれの色チャンネルが±XYZ座標のどれに割り当てられているかを設定します。ソフトごとに割り当ては異なるのでそれに合わせて設定を行う必要があります。
傾きのオプション傾きペンタブペンの傾きの値をX、Yの値として使用します。
方向カーソルの描画方向をX、Yの値として、傾きの絶対値をZの値として使用します。
回転(描点の回転)ペンタブペンの回転をX、Yの値として、傾きの絶対値をZの値として使用します。
方向/傾きの組み合わせ傾きと方向を組み合わせて使用します。
感度(傾きの感度)出力される法線の幅を設定します。
方向/傾きの組み合わせの数値「方向/傾きの組み合わせ」を選択した時のみ有効になるもので、それぞれの値からどの程度影響を受けるようにするかを設定します。

3.8.2.14.2 流量・3.8.2.14.3 ブラシ端の柔らかさ・3.8.2.14.4 ブラシ端の硬さはピクセルブラシエンジンと全く同一の設定であるため解説を省略します。

3.8.2.15 フィルタブラシエンジン

描画した場所にフィルタ効果をかけます。局所的に手早くフィルタ効果をかけるのに便利です。

このブラシエンジンの説明についてはフィルタの項に譲ります。

3.8.2.16 チョークブラシエンジン

チョークをシミュレーションしたブラシエンジン…ということになっていますが、実のところこれは他のブラシエンジンのプロトタイプとして作られたものであり、特に何の役にも立たない(チョークブラシで出来ることはまずピクセルブラシエンジンで絶対に出来る)ブラシエンジンです。


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