日本シーレーン問題研究会

疑義を呈することが許されない「日本=悪」という歴史観

2013/11/07 22:41 投稿

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私はもう一つの衝撃的な事実を知らされた。



それは、多くのパプアニューギニア人が、日本軍を助けたという理由だけで、戦後、連合軍に処刑されてしまったことである。



この話は、日本軍が徹底抗戦した地域に住むガイドから聞いたのだが、日本軍が優勢な的にめちゃくちゃにやられ、三々五々退却していった時、村人たちはボロボロの日本兵の後る姿を泣きながら見送った、というのである。



それだけではない。



傷つき動けなくなった一人の日本の将校を、見るに見かねた酋長が奥にかくまったのである。



ジャングルという無慈悲な自然と敵の猛攻の前で、無力に倒れるしかない「文明国」から来た日本人将校を、教育する受けたこともなく、目の前で行われている戦争の意味すら理解していなかった未開の地の一老人が、



ただひたすら「人間として」、心底哀れに思って助けることにしたのだ。



しかし、それはやがて連合軍にバレてしまい、日本人将校と共に酋長も捕まってしまった。



そして二人は同時に処刑されてしまったという。




この話を聞いて再び頭を殴られるような感覚に陥った私は、しかしその次に、ある種の「恐れ」をも感じた。



もしかしたらこの国の人々は、そんな目に遭う原因を作った日本人を恨んでいるのではないか、と。



確かにこの地域に物理的な戦争を「持ち込んだ」のは日本であった。



私の世代が受けてきた教育によれば、アジア諸国は全て日本の「侵略」や「残虐行為」を忘れていないし、日本は未来永劫、そのことをアジア諸国に対して、そして世界に対して謝り続けねばならない、ということであった。



実は、私がこの時に抱いた「恐れ」には、それなりの根拠があった。



パプアニューギニアは、戦後もずっと豪州の植民地であり、教育もまた、全てが豪州主導であった。



私は豪州に留学していたことがあったが、そこでも「戦前の日本=悪」という歴史観が一般的で、それに疑義を呈することは、アカデミズムの世界でもほとんど許されなかった。



私はその状況に何度も立ち向かった。



大学院時代、『大東亜共栄圏は正しかったか否か』という題で論文を書かされた時には、他の学生たちが「あんなものは嘘だ、欺瞞だ、残虐な日本の行為を正当化する政治トリックだ」等と書いている間、私は多くの一次資料を使用して、



「もちろん、政治的には約束が果たされなかったことも多いし、その概念すら日本の国益を最優先するためのものであったが、しかしそれは、どの国家においても同じことである。



一方で、当時の指導層から末端の将兵に至るまでの多くの日本人が、本気で『欧米植民地主義からの有色人種の解放』を信じ、そのために戦い、命を落としたのは事実であるし、あの戦争があったからこそ、アジア・アフリカ諸国が、戦後、独立したことは歴史が証明している。



つまり、日本は戦争には負けたが、その理想においては勝利したとも言えるのではないか」というようなことを書いたのであった。



しかし採点をした講師は、「確かに論点は非常に明快でよく整理できている。ただ、あの戦争を単純化し、正当化しているのではないか?」というようなコメントをし、その成績も79点に留まったのであった。



別の教官は、朝鮮研究では世界的なニュージーランド人研究者で、「朝鮮半島の女性史」が専門であったが、彼はある日、私を部屋に呼び、「いくらいろいろな資料を集めても、君は日本人だ。つまり被害者ではなく、加害者の側にいるのだから、そんな主張をするべきではない」などと言い、最後には、「つまり君は、狂信的な超国家主義者なんだ」と言い放ったのであった。



この瞬間、私は「アカデミズム」なる名前に隠された悪質な欺瞞とその限界を感じ、大学院でそれ以上勉強を続けようとする熱意を一気に失った。



私が信じていた「アカデミズム」とは、うさん臭い政治とは違い、一切の妄信的なタブーを疑い、むしろ信頼できるデータや一次資料を小脇に携え、そんなタブーにこそ斬り込んでいくべき手段であるはずだった。



そして私はその論文で、あの戦争そのものが、正しいとか間違っているという「評価」をしたつもりはなく、



ただ、皆があえて見ようとしないあの戦争の重要な側面を事実に基づいて「指摘」しただけであった。




しかし、一流とされる彼ら学者がやったのは、そんな指摘をしただけの一学生を「狂信的」とした、「レッテル貼り」だけであったのだ。



<続く>





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