日本シーレーン問題研究会

奇妙な一致:映画やドラマは「予言」する??(3)

2013/10/25 23:02 投稿

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10年ほど近く前にはまった番組がある。米ドラマ『24(トエンティーフォー)』だ。主人公は、キーファー・サザーランドが演じるカウンター・テロリズム・ユニット(CTU)ロサンゼルス支局の敏腕捜査官、ジャック・バウアーである。

日本でも大流行したこのドラマは、黒人大統領候補のパーマーに対する暗殺計画を阻止するところから始まる。この作品が作られたのは2001年頃であったが、当時、アメリカではまだ、黒人が本当に大統領になるという事を信じる土壌は少なく(コリン・パウエルに対する期待はあったが)、この設定もドラマならではの理想主義だと思っていたが、それから7年後、バラク・オバマが黒人として初の大統領となった。

オバマ大統領は現在、アメリカの危機的な財政問題に悩まされているようだが、一方でもっとも注目されている動向のひとつが、イランとの和解である。過去30年以上、アメリカはイランを完全に敵視して来た。しかし今、ロウハニ大統領が登場した事で、アメリカとイランの関係は、歴史的な転換点を迎えようとしている。

つい最近まで、シリア問題を巡って、アメリカは再び中東への軍事関与を再開するかも知れない、という憶測が流れていたが、少なくとも今の段階では、そんな雰囲気はほとんど亡くなっている。イスラム教シーア派のイランは、陰に陽にアサド政権を支援して来たし、自らが支援するヒズボラが、アサド軍について、自由シリア軍と激しい戦闘を交えている。一方、自由シリア軍を応援していたのは、スンニ派のサウジアラビアである。もちろん、イスラエルもまた、自由シリア軍に大きな支援を行っているし、あのアルカイダだって彼らの味方だ。

一見して非常に複雑な関係に見えるが、彼らはみな、中東でアメリカが戦争をしてくれる事で利益を受けるグループなのである。つまり、アメリカがアサド政権に味方するイランを仲良くされては困るという共通項を持っているのだ。

一方、米イの和平交渉、核協議は、このまま順調に行くと、本格的な米イラン関係の雪解けとなる。前述の関係国やグループはそれで大変に困ることになるし、戦争があって初めて飯を食える軍事企業もまた、大変に困ることになる。特に、軍事産業はアメリカ産業構造の根本を支えているから、つまりオバマは産業界の多くを敵に回す事になる。そこで懸念されるのが、オバマ大統領の「暗殺」という事態である。これは実は、多くの専門家や関係者が心の中で静かな懸念を持っている事でもあろう。

米ドラマ『24』では、黒人大統領のパーマーは、何者かによって狙撃され、暗殺されてしまう。そしてその次に大統領になった弟もまた、殺されてしまう。そこで満を持して登場するのが、「女性大統領」という事になっている。この女性大統領、ヒラリー元国務長官に似ていると思ったが、ヒラリー氏はすでに病気のために国務省を去っているから、これは結果的に「ハズレ」であった。

イランとの関係正常化に対しては、ホワイトハウスの方でも大きな熱意を持っている事が判る。最近も、映画『ホワイトハウス・ダウン』が封切りとなったが、ここでは、イランとの関係改善を目指す黒人大統領が、アメリカの軍事企業によって命を狙われるというのが筋書きだ。今、オバマ大統領とホワイトハウスは、見えない誰かと戦っているのかも知れない。

いずれにせよ、オバマ大統領が『24』に描かれたような最期を迎えない事を願っている。

(続く)

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