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箱からあふれたアレやコレ

「ジョジョの奇妙な冒険SC」から考えるタロット  : No.9「隠者」

2015/07/25 09:21 投稿

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  • アニメ
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • スターダストクルセイダース
まったく、時の流れというのは早いもので、TV放送が終了して既に一ヶ月ですか。
私としては、第3部のスタンド考察も残りわずかとなり、なんだか名残惜しい様で、ついつい筆が停滞してしまうことが……

「このウスノロめがァ!!」
はい。ごめんなさい。

というワケで、お久しぶりの「『ジョジョの奇妙な冒険SC』から考えるタロット」。
今回はジョセフ=ジョースターのスタンド「隠者の紫」(ハーミット・パープル)です。

承太郎と同じく、DIOの復活とスタンド発現の影響を受け、後天的に目覚めたスタンドです。
基本的なヴィジョンは手から生じるイバラのような蔓で、初期においては手先に絡みつく程度の大きさでしたが、最終的には10m以上の射程を持つようになりました。また、射程距離の拡大と並行するように物理干渉の力も増しており、人間ひとりを吊り下げる程度の力に耐えるまでに成長しています。スタンドを破壊されてもジョセフにはダメージが及ばないのも特徴。
「隠者の紫」のスタンド能力は「念写」とされていますが、実のところ、このスタンドの能力は3部でも屈指の成長を見せており、また多岐に渡っています(成長性Eはファンの間で昔から疑問視されているところ)。その能力を使用したシーンを、劇中の順に列挙してみましょう。

・DIO(がのっとったジョナサン=ジョースター)の姿を遠隔地からポラロイドカメラで撮影
・DIOの思考をTV番組を利用して音声として「念聴」
・道路に使用されたコールタールの貯蔵場所を探知、灰の粒を利用し地図として表示
・エンヤ婆の記憶を読み取り、TVを利用してDIOのスタンド能力を探る(未遂)
・ジョセフ本人の体内をTVを利用して映像としてライブ中継
・ジョセフ本人が制御不能となった飛行機に接続しコントロールを回復(直後に墜落)
・地表の砂に周辺の地図を描き、マライアの位置を小石を利用してリアルタイムで表示
・DIOの潜伏する館の外観をポラロイドカメラで撮影
・ダービー弟のゲームソフト、モニタ、ゲーム機に接続し改造や不正の有無を鑑定
・ゲーム機のコントローラーに接続し精密に遠隔操作

最初期は対DIOの限定的な念写に留まっていた「隠者の紫」が、次第にその応用範囲を広げ、完成度を増していったことがわかります。特に電子機器との相性が素晴らしいですね。劇中で描写はされませんでしたが、「灰の塔」との戦いの直後に、未経験のジェット旅客機を操縦し無事に不時着させた際にも、このスタンドを利用した可能性もあります。
こうしてみると「隠者の紫」の能力は「情報の入/出力」とまとめることができるでしょう。ジョセフが必要とする情報の源に接続し、その内容をダウンロードし、様々な媒体を利用してアウトプットする。仮にこのスタンドが高度に情報化された現代に登場していたら、凄まじい強さを発揮した事でしょう。

蘇ったDIOの存在をジョースターの一族に伝え、第3部の50日に及ぶ旅を決定づけたスタンド「隠者の紫」。前線での戦闘ではなく、情報戦によって存在感を放ったその能力を、タロットの暗示をもとに考察します。

実は、ジョジョの世界において「情報の読み取り」を能力として用いた者は、ジョセフが最初ではありません。

「グラスの波紋を感じるッ!」
「グラスを伝わり……腕を伝わり!体を伝わり!地面を伝わり!」
「ヤツの生命の振動を感じる!このワインは波紋探知機だッ!」


波紋とは、生命が生み出す太陽のエネルギーです。そして、吸血鬼や屍生人(ゾンビ)の肉体は、生命の波紋とは逆向きの波紋を放ちます。ジョナサンはその波紋を読み取り、壁の向こうにいる屍生人の位置を探知して、必殺の波紋疾走を叩きこむことに成功しました。
また、ツェペリさんの師であるトンペティは、波紋修業の末に触れた者の未来を読む予知能力を持っています。更に、ジョセフの師リサリサは、スージーQの記憶を波紋によって読み取り奪われた赤石の郵送先を突き止めました。
このように波紋は戦闘用の能力というワケではなく、生命が宿すエネルギーや記憶に接続し、その情報を読み取る技術としても用いられているのです。のみならず、波紋を他者の体に流すことで一時的に生命磁気を変調させ、その動きをコントロールすることもできました。
波紋使いであるジョセフのスタンド「隠者の紫」は、こうした仙道波紋の技術と、復活したDIOのスタンド「世界」のパワー双方の影響を受けることで、その能力が生み出されたのだと思われます。「隠者の紫」が波紋の伝導体としても作用することを考えると、ジョセフの能力は波紋戦士の完成系のひとつ、と言えるのかもしれません。


         
隠者のカードデザインも、RW版からの変更が少なかったもののひとつ。違うのはカンテラと杖を持つ手が逆な点と、立っている場所の差くらいでしょうか。LL版の隠者は、なんだか顔が既にジョセフっぽいのが面白い。そういえば「法皇」もどことなく花京院に似てましたね。
主題はひとりの老人。長衣を身にまとい、杖とカンテラを手に、カードの左側を向いて立っています。カンテラを掲げ、周囲を照らしてはいますが、その目は伏せられており、何かを見ている様子はありません。そして、カンテラの光源はよく見ると炎ではなく、輝く星であることがわかります(LL版は五芒星・RW版は六芒星)。
隠者が立っているのはどこでしょうか。どちらのカードでも背景は暗く、闇の中に佇んでいる様に見えますが、足元だけは描かれています。RW版は白い山の頂に立ち、LL版の隠者の足元には植物が芽生えていますね。
ウェイトが示すカードの暗示は「深慮・忠告を受ける・崩壊」
私の提案するキーワードは「温故知新」そして「理解と助言」です。

「隠者」とは、どんな人物なのでしょうか。それを理解するためには、あるカードと対比して考える必要があります。

         
大アルカナNo.0「愚者」。
好奇心と自由意思をもち空を見上げる若者と、静かに瞑目する老人。一見なんの接点も無い様に思われますが、よく観察すると、ふたりの様々な共通点が現れてきます。
まず彼らは、共に杖を持ち、嶮しい山地に立っています愚者の衣装には星を意味する八芒星が描かれ、隠者は手にしたカンテラに六芒星を宿しています。そして、ふたりともにカードの左側を向いています。これは22枚の大アルカナの中で、この二枚だけにあらわれた特徴です。
ここで再び「フールズ・ジャーニー」という言葉を思い出してください。22枚の大アルカナは「愚者」が「世界」を知る旅路の絵巻であるというものです。若き愚者は自由な魂と好奇心を胸に宿して故郷を離れ、この世界の様々な物事を見聞しながら、経験を積んでいきます。
そしていつしか、彼は若き日に遠く見上げた山の頂に立っていました。荷を括っていた棒は、彼の体を支え歩みを助けるうちに磨き上げられ、旅立ちの日に前途を照らしていた陽光の様に黄金色に光る杖へと変じています。太陽は沈み、衣装から星が消えてしまっても、彼はその手に自らの星を持っているため、道に迷うことはありません。傍らにいた白い犬は去り、純真さの象徴であった白い花はもうありません。その代わりに、目を閉じれば過去の様々な出来事が蘇ります。出会いと別れ、経験と喪失、愚者として経験してきた世界の全ては、彼の心の中に存在しているのです。
齢を重ね、旅を終えた「愚者」
「隠者」はフールズ・ジャーニーにおける、終わりの姿の1つとされています。大アルカナはNo.1からNo.9までの人物編、No.10「運命の車輪」、No.11からNo.20までの象徴編、そして「愚者」と「世界」に大きく分類することができますが、「隠者」が人物編の最後に位置しているのは、彼が「全てを経験した後にたどり着く者」と位置付けられているが故なのです。
タロットにおいて、左側は「過去・人の内面・精神」をあらわします。旅立ちの場面である「愚者」が左上を向いているのは、精神の成長と昂揚感のあらわれであり、彼が外見や物質的な欲求よりも心の在り様を重視することの暗示です。一方、「隠者」は左下、やや俯き気味で目を伏せています。これは、彼がより内面的、精神的に深い位置に居る事を示しています。「隠者」はこれまでの長い旅路、その記憶と向き合うことで、自己の中に「世界」を見出し、その裏側にある絶対的な理(ことわり)、すなわち「真理」に到達しているのです。
自分と向き合い、己を知る内省の心と、自身の経験に基づく世界に対する深い理解志した道を追求し、その全てを理解するに至った者。「隠者」に描かれているのは世を捨てた老人ではなく、研鑽の末に高みに到達した者の姿です。
さて、旅の果てに「真理」という名の高みに達した「隠者」ですが、その周囲の空は暗い灰色で塗り潰されています。タロットにおいて灰色は「判別できないもの」「理解できないもの」を示します。何故すべてを知るはずの「隠者」が、その色に囲まれているのでしょうか?
これもまた、何も知らない「愚者」が金色の光に満たされていることと対応して考える必要があります。彼にはすべてが輝いて見えており、それ故に足元に口を開けた断崖に気付くことができずに居ます。光と影、両方を持たない者に、真理を見ることはできないのです。「隠者」はそれを知っているが為に、敢えて自らを暗闇の中に置き、小さなカンテラの中に六芒星の光を宿しています。六芒星は、ふたつの相反する属性の合一と調和を意味する図形であり、彼が光と闇をコントロール下に置いていることを示しています。その上で彼は暗闇に向けて右手のカンテラを差し上げ、世界に満ちる「理解できないもの」に「真理」という名の光をあてる。もし光の先により高い頂が見えたなら、左手に持つ黄金色の杖を用いてそこへ至るでしょう。輝く杖は、前進する意志と能力を持つ者である事の証です。
古きを知り、新しきを知り、更に自分を知ることで己を高め、より人間として成長していく
「隠者」は旅を終えた者であると同時に、生涯旅を続ける探究者でもあるのです。
そんな「隠者」を「愚者」の視点で見るとき、彼の目にはどんな人物に映るでしょうか?
「愚者」が見上げた空、その高みにそびえる山の頂上に、ひとり佇む老人。「愚者」にとっては、「隠者」は自分の先を往くもの、人生の先輩と定義されます。ただし、彼の目に「隠者」
が持つ星の光は(まだ)見えてはいません。先に書いた通り「愚者」の魂は無垢な輝きの中に在るため、小さな「真理」の光に気付くことはできないのです。逆に言うと、老人の手にある星の光に気付いた「愚者」だけが、「隠者」が立つ高みへと歩み出すことができるのです。
そうして山を目指す者に対して、「隠者」は惜しむことなくカンテラの光を掲げ、道標として立ち続けることでしょう。彼は自らの精神と向き合う為に、敢えて自身を孤独な境遇に置いてはいますが、他人との交わりを忌避しているわけではありません。先導者として若者を導き、自分と同じ、あるいはより高みへと進む為の助けとなることを「隠者」は望みます。その豊かな経験に基づく適格な誘導から、他の者からは先見の明を持つ者として評価されるでしょう。彼の「理解」は自身の内面だけでなく、周囲の世界や他人の精神にも及んでいるのです。
ただし、その高い理想ゆえに「隠者」に暗示される人物は、精神的に孤独な立場にあることが多いとされています。仕事上やプライベートで多くの人間と関わるとしても、他人との間には一線を引き、心の内を曝け出すことは極めて稀でしょう。その傾向は恋愛においても変わる事はありません。彼は心の内に余りにも大きなものを背負っている為、愛する人に対してもその全てを見せようとはしないでしょう。誰にも言えない過去や秘密を持ち、自分の世界を守ろうとするその姿勢は、時にパートナーを不安にさせ、また時にはミステリアスな魅力として異性を惹きつけることになります。そして、彼の現状維持を善しとしない心理と内省的な精神性が恋愛という繊細な事象と絡み合う時、危険な暗示が顔を覗かせることになります。
秘密の恋。そして愛人関係
それは「隠者」にとって嘘や裏切りではなく、取捨のできない真実の恋ではあるのですが……遊びではないだけに、露見した時は深刻な事態になるでしょうね。ご注意を。
隠者とは、かつて「愚者」であった者。
人生という名の旅路に己の道を見出し、その道を歩き続けてきた者。
豊富な経験と知識を磨き上げることで「理解」という名の光を生む者。
その光を「世界」に満ちる謎という名の闇に投げかけ、「真理」を明らかにする者。
自らが照らした「真理」を、後の世代へと語り継ぐ者。
そして、己の中に深淵なる自分だけの「世界」を持つ者。
それが大アルカナNo.9「隠者」の姿です。

「隠者」に対応するパスは「ヨド(YOD)」。集積と同化の力を司るバステト女神のセフィラ「ケセド」と、美と調和・意識を司るクヌム神のセフィラ「ティファレト」を繋ぐパスです。
ヨドは「手」を意味するヘブライ語で、特に握られた形の手をあらわします。その手の内には植物の種が握られているといわれ、物事の根源、はじまりの力を宿すとされます。
これら「種」としての性質は「父性」に属するものですが、一方でヨドは占星術において処女宮に属します。処女宮は受容性の高さ、知性の強化、正確な判断力と批判的な姿勢などを有する、女性的な宮です。この男性と女性の性質が一つのパスに置かれている特性は「隠者」がもつ六芒星のカンテラ=ふたつの属性の統一や調和と、優れた成長性前進する意志の力へと通じています。
ヨドと関連性が強いパスは、先にも述べた「愚者」の「アレフ」。ケセドを介して隣接する「法皇」のパス「ヴァウ」
そしてもうひとつ。男性と女性というふたつの属性が共存する特性をもつ、もう一つのパスとも関連性があります。
そのパスは「タウ」。「世界」に対応するパスです。


逆位置の「隠者」は、その内省的な精神と豊富な経験が、ネガティヴな方向に作用します。
過去のしがらみに囚われ、あるいは過去に拘泥することで、苦しい立場に置かれた状況。トラウマの発現。
経験豊富であるが故に現状の整理ができず、情報のノイズに囲まれ物事の本質を見失ってしまう危険。そこから派生して、嘘や裏切りによる転落に対する警告ともいわれます。
「全てを知っている」という自負心から生じる頑固さと、その裏に潜む視野狭窄。そして過度な心配性や疑心暗鬼。
助言者としての徳も、逆位置では口やかましいおせっかいな態度やピントのズレた役立たずのアドバイスなどに変じます。あるいは、助言の内容は正しいのに伝え方が悪いため耳を貸してもらえない、信じてもらえない孤立なども、このカードの暗示のひとつ。
また、「隠者」はその外見が示す通り、長寿を暗示するカードではありますが、逆位置では周囲に望まれず今ある地位に居座る状態……
つまり「憎まれっ子世に憚る」という意味にも読み取られます。
そして「隠者」という存在そのものが逆位置となることで、1つの危険な暗示があらわれると言われています。それは「隠れた敵の存在」。
自分の目が届かない場所に、将来脅威となる(あるいは気付いていないだけで、既に脅威的な存在である)「敵」が潜んでいることを、逆位置の「隠者」は警告しています。

ではいつも通り、ジョジョの奇妙な冒険本編の描写から「隠者」の暗示を捜してみましょう。

話に耳を貸してもらえない

「そいつは邪悪の化身 名はディオ!」
「そいつは百年の眠りから目覚めた男……我々はその男と戦わねばならない宿命にある」
「おいJOJO!『関係ないね』っていう風な顔をするんじゃあない!」
「……アヴドゥルとかいったな。おまえ何者か知らんが態度がデカいな」
「それにじじい。百年以上も前に死んだ、そのDIOとかいう男が海底から甦っただと? 」
「そんな突拍子もない話を、いきなり「はいそーですか」と信じろというのか?」

光と闇を制御し「真理」を理解する力を有する/「種を握る手」を意味するパス

「見せよう!わしの幽波紋(スタンド)は!これじゃあーッ!!」
「見たか?手から出た「イバラ」を!これがわしの幽波紋!」
「能力は遠い地の像(ヴィジョン)をフィルムに写す「念写」!」
「ブッ叩いていちいち3万円もするカメラをブッ壊さなくっちゃあならんがなッ!」

「隠れた敵」の存在を警告する/「世界」との関連性

「DIO!!」「わしの念写にはいつもコイツだけが写る」
「そしてヤツの首の後ろにあるのは!」
「このくそったれ野郎の首から下はわしの祖父」
「ジョナサン=ジョースターの肉体をのっとったものなのじゃあああーーーーーあああ!!」

過去のしがらみによって苦しむ/心配性と疑心暗鬼

「わ……わしの」「わしの最も恐れていたことが……起こりよった」
「ついに……む……娘に『スタンド』が……」
「『抵抗力』がないんじゃあないかと思っておった」
DIOの魂の呪縛に逆らえる力がないんじゃあないかと思っておった……

おせっかい焼き/的外れな助言

「すみません。ちょっといいですか?私はフランスから来た旅行者なのですが」
「どうも漢字がむずかしくてメニューがわかりません……助けてほしいのですが」
「やかましい 向こうへいけ」
「おいおい承太郎 まあいいじゃないか」
「わしは何度も香港に来とるからメニューぐらいの漢字はだいたいわかる」
「どうじゃ一緒に で?なにを注文したい?エビとアヒルとフカのひれとキノコの料理?」

(おじいちゃんぜんぜんチャウよ)

高い受容性と強化される知性
「ポラロイドカメラを買ってきましょう」「それには及ばん」
「カメラがなくとも念写はできるよ」
「なにか……チャンネルがメチャクチャに変わっているようですが」
「TVの言葉をつなげて文章にしようとしておる……『念写』というより『念聴』だ」

情報のノイズに惑わされる
<われわれの><中に><裏><切り><者が><いる!>
<カ><キョー><イン><に!><気を><つけろ>
<DI><O><の><手下><だ!>
「花京院!?……な……なにィ!?」「ば……バカなッ!花京院が手下!?」
「ううッ!?……コイツはッ!」
「ジョセフ・ジョースター!きさま!見ているなッ!!」
「DIO!!」「ばれたッ!あぶないッ!!」
「し……しかしどういうことですか」「今聞いた通りじゃ」
「花京院は!DIOの手下で我々を裏切っていると確かに『念聴』は言った!!」

冷静で正確な判断力/優れた「先見の明」を持つ

「あのドラム缶の中になぜコールタールがはいっているとわかったッ!?
「イヒヒヒヒヒ 我がスタンド『隠者の紫』の能力は……」
はッ!お……おまえ」「ね……ね……念写したなッ!」
「道路に使ったコールタールをたどったなッ!灰のつぶで念写したなッ!」
ま……これで戦いの年季の違いというものが よおーくわかったじゃろう」
「『相手が勝ち誇ったときそいつはすでに敗北している』」
「これがジョセフ・ジョースターのやり方」「老いてますます健在というところかな」
「そして『スタンド』は『スタンド』でひきはがせる」
「ひ……や」
「おまえは『やめてそれだけは』という」

「やめてッ!やめて!それだけはッ!……はッ!!」


「愚者」として「世界」を巡り多くの経験を重ねた者

――作者から――
中東方面では日本や西洋などの常識は全く通用しない……というのは
値段がすごくいいかげんなのだ
日常の値打ちを知らない初めての外国人は いったいいくらなのか見当もつかず
すごく カモられてしまう
しかし ここの世界ではカモることは悪いことではない
だまされて買ってしまったやつがマヌケなのである!
ここで買い物のしかたを解説しよう 
たとえばこの場合 わしはお見通しだよん!……という態度をとり
「千円?カッカッカッカ バカにしちゃあいかんよ君ィー高い高ィーッ」
……と大声で笑おう すると(以下略)

トラウマの発現

(な……なんてことだ)(孫が殴られてわしが助かるとは……)
(すっかりヤツのペースだ……わしの脳の中にヤツのスタンドがいる!)
(若いころ心臓に毒薬を埋め込まれたことがあったが……)
(なんとかしなければ……なんとかしなければ!)

己の考えに固執し本質を見失った役立たずのアドバイス
「「「ワハハハハヒヒヒヒウフフ」」」「ゾォ~~」
「OH MY GOD!つ……ついにみんな暑さのせいでおつむがやられちまったか……」
「わ……わしだけか!冷静なのはッ」「「「ギャハハハハハハ」」」
「おい!承太郎 冷静になるんじゃッ!!気をしっかりもてッ!」
「こんな苦しい時こそ冷静に対処すれば必ず勝機はつかめるはずじゃッ!」
「ウクハハハハハ勘ちがいしないでくださいジョースターさん」
「あそこの岩を見てください。人が隠れるほど大きくありませんか?」

「?なんのことだ?」「こんどは反対側にある あそこの岩をも見てください」
「?」「まだ気がつきませんか?反対側にあの岩と全く同じ対称の形をした岩がある」
「影も逆についている……ということは」「ウヒヒヒヒヒハハハハアホらしい」
「オラァ!」「ドギャス!」「あっ!?空間に穴があいたぞッ」
「やれやれ……情けねーじじいだ」「てめー暑さのせいで注意力が鈍ったことにしてやるぜ」
「とても血の繋がりがあるおれの祖父とは思えねーな……」

老いてなお前進する意志と能力を持つ
「どうします?このままだと、どんどん磁力が強くなると言ってます」
「磁力が効かなくなるところまで、こっちが逃げますか?」「いや」

「このジョセフ=ジョースター……若いころから作戦上逃げることはあっても」
「闘いそのものを途中で放棄したことは決してない!」「このままッ」
「ガンガン闘うッ!!」

異性に対してミステリアスな魅力を発揮する

「ジョセフ=ジョースター……最後に言うけど あなたなかなかステキだったわよ」
「ほんの10数分の出会いだったけど、知的でユーモアがあって」
「経験からくる判断力も持っていて……そのお顔もチャーミングだしね」
「年齢はかなり離れてるけど 恋人になってもいい……なんて思ったりして」
豊富な経験と知識に裏打ちされた自信

「どうしてもこの磁力を止めてはくれんのか?」「ダメダメ。残念だけど死んでもらうわ」「これほど頼んでも?」「しつこいねバカ!」
「それじゃああんたの負けだ お若いレディ」
「なにッ?し……しまっ……!!」

「だからさっき言ったろう……『はさみうちにする』とな!」
「磁石と磁石は引き合う!我々を結ぶ直線状に入ったのが運のつきというところかな?」

嘘や裏切りにひっかかり、現在の地位から転落する危険

「……『もう酒の表面張力は限界だ。無理だ』と考えているのだろう?」
「ち が う ん だ な それが……」
「バ……バカなッ!そんなまさかッ!あふれないハズは……ッ」
「なにが『あふれないハズは』なんだね?見ての通りだ。入れたぞ」

(わしはあと一枚で確実にこぼれるように完璧に仕組んだのだ……なぜだ。何故なんだ!?)
「Go AHEAD!Mr.Joestar!!」「早くしたまえッ!酒が蒸発してしまうまで待つ気かね?」
「ハァーハァーハァー」「し……信じられん……ッ」

周囲の状況や他者を「理解」し、助力を行う者

もう汗はかかないですみそうだぜ。投球予告をする!外角高めへストレート」
「なっなに!今なんといった!?承太郎ッ!」
「言葉通りだ……老いぼれて耳が遠くなったかじじい」
「投球予告をすると言ったのさ……おれは外角高めへストレートを投げる」
「!……承太郎……」「信じるか?それとも信じないか?」


「コントローラーにジョセフのスタンドが……のびている」「お……おっと しまった」
「こ…こんなくだらねーこと!」「イカサマというのはッ!コントローラーを」
「ちくしょう……」
「操作していたのは承太郎ではなく、おまえかっ!ジョセフ・ジョースター!」

「ところでじじい……おれのアイデアが何の合図もなしに通じてくれてうれしかったぜ」
「おまえの考えくらいすぐに読めるわい。わしの孫じゃものな……ニヒヒ」

「法皇」との強い結びつき/「世界」の謎を理解する者

「何か大切な意味があるはずだ!」
「花京院……おまえは時計台を撃ったことで何を言いたかったのだ!?」
「なぜエメラルド・スプラッシュで時計台を!」
「時計台を破壊したことにどんな意味があるのだ!?いったい何を伝えようというのだ!?」「まさか……花京院……」
「おまえの伝えたいことというのは」「DIOのスタンドの謎をおまえは解いたのか?」
「時計を破壊」「時計の針を破壊」「時計をとめる」……?
「ま、まさかッ!そんなことが!DIOの「ザ・ワールド」の正体というのはッ!」

「『時』を止める能力だったのかッ!」「わ…わかったぞ花京院!」
「おまえの命をふりしぼったメッセージッ!たしかに受け取ったぞッ……!!」

若者が進む道程を照らし、さらなる高みへと導く者

「これ……から……」
「これからDIOが下にあるわしの体になにをしようと……決して……」
「逆上して冷静さを失ってはいけないぞ……承太郎。わしのことはもう気にするな……」
「なるべくしてなったことなんじゃ」
「花京院はDIOのスタンドの謎を解いた……わしはそれをお前に伝えた……」
「なるべくしてなったことなんじゃ……」
「もしみんながいっしょにDIOと戦っていたなら、一気にわれわれは全滅していた」

「おまえは時の中で少しは動けるようになっている。2秒か3秒か……」
「その時間を大切につかえ。これからDIOがなにをしようと決して怒ってはならん……」
「怒っておまえの方からの攻撃は自分をまずい事に追い込むぞ」

「承太郎……この旅行は……実に楽しかったなあ……いろんなことがあった」
「まったく……フフフフ……本当に……楽しかった……50日間じゃったよ」


憎まれっこ世にはばかる/長寿を暗示する

「フッフッフッフッフッ…まぬけめ!承太郎」
「や……やろうまさか!」「きさまのおかげで蘇ったぞッ!」
「てめえ!」
「ま……待てッ!承太郎!うそ!うそ!うそだよぉ~ん!冗談じゃ冗談ッ!」
「わるかった!ちょっとフザケただけじゃッ!正真正銘わしじゃッ!」

「ジョセフ・ジョースター 1929年9月27日生まれ 妻の名前はスージーQ」
「趣味・コミック本集め」

「1981年の映画『類人猿ターザン』の主演女優は?」
「ボー・デレク」
「『今夜はビート・イット』のパロディ『今夜はイート・イット』を歌ったのは?」
「アル・ヤンコビック」
「……やれやれ」「本物のようだな。そんなくだらねえこと知っているのは……」

誰にも言えない秘密/隠れた恋愛・愛人関係


いやぁ、今回は難しかった。
私は各記事を書きだす前に、いつも「タロットカード」と「ジョジョの奇妙な冒険」の世界を重ね合わせる「パスワーキング」という作業を行うのですが、『隠者』のそれは今までにない困難な旅でした。
ジョセフ=ジョースターというキャラクターの奥深さ、『隠者』という大アルカナの神秘的な魔力がそうさせているのはもちろんですが、何より私がいまだ未熟であることの表れかなと。
私も道の途上にある『愚者』のひとり。いつか己の光を見出し、誰かを導けるような『隠者』に近づけるように、これからも人生という私だけの旅を続けていきたいと、今回の考察記事を書きながら思いました。
「ジョジョの奇妙な冒険」が描く、最も大きなテーマは「人間賛歌」です。
前を向き、全力で生き、そして楽しむ。
ジョセフ=ジョースターは、そのテーマを最も端的に表現している人物なのかもしれません。
それでは、また。

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