ヘイヨーさんの人生

「フェンリル」(「伝説の悪魔」 ~第8話~)

2014/05/07 21:16 投稿

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 次にマディリスが生み出したのは、狼だった。周囲に風をまとった狼。風の属性。疾風のごとく舞い、攻撃する。マディリスは、それにフェンリルと名づけた。
 それは、マディリスの攻撃性を表わしたような存在だった。得意なのは、爪や牙による攻撃。そして、移動。

 成長して、体格が大きくなってくると、その背にマディリスを乗せ、宙を舞い飛行するようになる。それでも、この時はまだ無力に近い。生まれたばかりの時は、子犬程度の大きさで、攻撃力も微々たるものだった。マディリスの成長に従って、フェンリルもまた成長を遂げていく。
 “紫色の蝶”と“フェンリル”この2体の使い魔で、しばらくの間、過ごすコトになる。

 元々、マディリス自身、風の使い手というコトもあって、フェンリルとの相性は抜群!!
 魔法を使う者にも得手不得手というものがあって、無理に自分に合わない能力を扱おうとしても、結果的に損をしてしまう。強力な魔法を覚えれば、それでいいというものではない。極端に消費魔力が増大し、すぐにガス欠になってしまったり、精密な操作ができなかったりする。制御が効かなくなり、自らの体を傷付けるというコトも多い。

 逆に、得意な分野の魔法であれば、自分自身の体の一部のように自然に扱え、わずかな魔力で発動も可能。
 常に、そういったコトを考えながら学んでいかなければならなかった。だが、その基本を疎かにする者のいかに多いコトか。ある意味で、こういった部分も才能なのだ。いかに己を知るか?自分に合った生き方をするか?重要なのは、そこ。

 世の中には、“分相応”という言葉がある。それは、決して悪い意味ではない。誰もが自分に合った生き方をするべきなのだという、そういう意味。自然に生きるのが、一番その人の力を引き出せる。

 マディリスは、それがわかっていた。自分が何を持っているのか?何が欠けているのか?得意な分野の能力を伸ばし、弱点や欠点はできる限り補う。だが、無理はしない。ある程度補ったら、後は放っておく。それ以上は追求しない。それどころか、それを利点に変える。欠点を上手く利用し、長所に変えるコトができるのであった。


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