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タップダンスのクラウドファンディング、許諾がとれていなかったトラブルにより曲変更、返金受付へ

2019/11/02 18:44 投稿

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  • 著作権
2019年9月14日、艦これのJAZZイベントで川内役として出演した尾崎美月氏が、ドイツで行われるタップダンス世界大会に出場することとなり、それに伴って、「華の二水戦」を出場曲とすることを公表した。
そして9月18日、オールイン方式のクラウドファンディングが開始された。
9月20日の次点では、目標金額の5倍になるなど、提督たちからも熱い応援が寄せられた。
しかし、11月1日、「華の二水戦」の作曲者である大越香里氏から、次のようなツイートがされた。
その後、尾崎氏から、クラウドファンディングについてのお知らせが投稿された。







こうして、このクラウドファンディングは、破局を迎えてしまった。

原因は大きく2つある。
1.「華の二水戦」がJASRAC管理であると思い込んでしまったこと
おそらく尾崎側は「音楽の著作権は大体JASRACが管理しているだろうから、JASRACに頼めば問題ない」という認識でいたのだろう。
実際に大越氏の作曲した艦これの曲のいくつかはJASRACに管理登録されている。
しかし、そこに「華の二水戦」は入っていない。(「二水戦の航跡」があるだけ紛らわしい)
もしクラウドファンディング前に、本人かマネージャーがそれに気づいていれば、今回のようなトラブルも起きず、正式に応援されるようになっただろう。
しかし、これだけでは今回のようにこじれる可能性は低い。
この後の行動が原因で、今回の騒動を引き起こし、大越氏に上記のツイートをさせてしまったのだ。

2.発覚後の処理を弁護士に代行してしまったこと
「華の二水戦」がJASRAC管理ではないということに気づき、どうすればわからず、弁護士に頼ったのだろうと推測する。
確かに権利関係のことに疎いのであれば、弁護士に任せれば、代行はしてくれるだろう。
しかし、欠点がある。弁護士の書く文書は人によっては実に淡白で、そこからは依頼主の気持ちを読み取ることは難しい。
多分、今回の弁護士が大越氏に渡した文書を尾崎氏が読むと、自身の気持ちと文書の文言の乖離に気が付くだろう。
でなくとも、不手際があったときは、自身が直接権利者とやり取りする方が、こじれる可能性はまだ低かっただろう。

・教訓
今回の事件から学べる教訓は、次のようなものだ。

1.音楽の著作権の管理をしているのがJASRACだけとは思わないこと
何かとJASRACはそのやり口を非難され、他と比べ圧倒的に話題となっているため、一部の人からすると、「音楽の著作権を管理する団体⇒JASRAC」と思い込みやすい。
このような考えをする人がいる以上、今回のようなトラブルはいずれまた起こる可能性がある。
本当にJASRAC管理下に入っているのか、きちんと調べる必要があるだろう。

2.意図しない権利上のトラブルは、当事者自ら権利者に対して相談等をすることが望ましい
意図せずしてトラブルを起こしてしまった際、まず当事者自身が権利者に対し、事情の説明をする必要がある。この説明は、第三者を介すると、当事者の主張と実際の文言が食い違う可能性がある。何をやりたくてどんな行動をしたら、このような結果になってしまったのか、これは本人の口で話すことが一番誤解を生まずに済むのである。
ただし、事件発生直後は、動揺により上手く説明することができず、事と次第によっては、さらにこじれる可能性もあるので、すぐに事情を説明するよりも、第三者との相談の下、何を伝えたいかを一旦まとめたほうがいいだろう。そして自身で権利者と直接話すのである。

3.たとえJASRACの管理している曲でも、アレンジして使用する際は作曲者の許諾が必須であること
そもそも、今回使う予定だった「華の二水戦」はオリジナルのものではなく、改めてアレンジしたものである。
そうなると、これは「著作者人格権」に触れるものであり、これは著作者ではなく作曲者本人しか持つことができないので、作曲者からの許諾が必須事項となる。
もし、そのことを編曲者側が知っていれば、このような事態にはならずに済んだだろう。


今回の事件は、航空事故のそれと一緒だ。
行動ミスの連続が、このような破局を呼んでしまったのである。

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