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本当に「仁義なき」「死闘篇」だったNMB48のカップリング史

2020/01/17 20:33 投稿

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  • AKB48
1月13日放送『カップリングで紐解く仁義なきグループ史/第1弾 NMB48 難波死闘篇』は、AKB批評として新しい切り口を試みた実験的番組でした。

9年に及ぶNMB48の歴史を、141曲(AKB48CD収録曲を含む)ものカップリングを対象として語るというアクロバットを快く引き受けてくださった、ビスちゃんぽんさん、じんぺいさんのお二人に、あらためて感謝いたします。

約4時間に及ぶ番組を終えて思ったのは・・・いや、生放送中から感じてはいましたが、ややケレンを出し過ぎたかと思った「仁義なきグループ史」「難波死闘篇」というタイトルネーミングが、さほど大袈裟でもなかった、ということです(笑)。さやみる体制・山本彩一強体制の下で、その時々のメンバーたちが与えられた役割、巡って来た(巡って来なかった)チャンス、大組閣などの不可抗力的な波・・・波乱な展開の連続の中、メンバーたちはまさに死闘を繰り広げ、その痕跡はカップリング曲群に記念碑のように刻まれていました。

例えば、須藤凜々花などは、NMBに疎い人にとっては『ドリアン少年』の一発センターというイメージかもしれませんが、カップリングのリストを紐解くと、一定期間継続して運営からプッシュされていることが見て取れます。もちろんその期間もさやみる体制下ですから、「新たなセンター」という大役を与えられたりりぽんの日々は、私たちが想像する以上にプレッシャーが掛かっていた毎日だったことでしょう。

他方で、メンバーからの提案をわりと取り入れてくれるNMB48において、アグレッシブな行動力で独自の立ち位置を獲得したメンバーも複数います。振付を担当した日下このみや、YouTubeで躍進した吉田朱里、アパレルブランドのプロデューサーに就任した村瀬紗英などがそれです。「死闘」を生き抜いたツワモノと言っていいでしょう。

また、これは番組内で指摘させていただいたことですが、《アイドル不毛の地》におけるグループであることを意識してか、学園的世界観が多く見受けられるのもNMBカップリングの特徴です。片や表題曲で変化球を投げつつ、もう一方ではわりとオーソドックスなアイドル曲を試していた気配があります。その意味では、楽曲のラインナップに地域性とプロデュースが最も顕著に現われているグループとも言えます。もちろんその背景には、番組内でビスちゃんぽん氏が指摘していたように、「オリジナル劇場公演でコンテクストを作ることが出来なくなった(故に、シングルでそれを形成せざるを得なかった)最初のグループ」という事情もあるわけです。

・・・そうした激動の歴史も、山本彩卒業を機に、大きく変化していこうとしています。その捉え方にはさまざまあると思いますが、ぼくの目に強く映っているのは、《歴史の編纂》が垣間見えるような小嶋花梨の活動です。それは、巨星が去り、大きな時代が終わった今、焼け野原に呆然と立つのではなく、伝統を再構築し、次の時代への盤石なる礎(いしづえ)を築こうとしているように見え、今後がとても楽しみです。

『難波死闘篇』の番組内では、さらに詳細な《激動のNMB史》を、メイン論客のお二人が、分かりやすく、丁寧に、そして楽しく解説してくれています。NMBをあまり見ていないという方も、ご自身の推しグループの歴史を比較しながら見ていただければ嬉しいです。
(了)

※番組内で使用した各論客による時代区分
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