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とある居酒屋主任の「山形の酒は俺の嫁」

日本酒の種類について「特定名称酒」

2013/01/25 05:58 投稿

コメント:8

  • タグ:
  • 日本酒


 お晩でございます、主任でございます。

 皆様から「日本酒の基礎を教えてほしい。」「日本酒の区別が判らない」というお声が上がっていたので、本日はそれについてお話しします。初心者向けになるべく専門用語を使わずにいきますね。
 かなり長くなると思いますので、動画ではなくこちらで説明します。
 まず私が紹介するお酒は、ほぼ例外なく「特定名称酒」となります。この「特定名称酒」なる単語を説明すると、また長くなりますので端折りますが、以下の基準を満たすと赤字の「特定名称」をラベルに表記可能となると思って下さい。


本醸造
使用原料:米、米麹、水、醸造アルコール
精米歩合:70%以下
香味等の要件:香味、色沢が良好

特別本醸造
使用原料 米、米麹、水、醸造アルコール
精米歩合 60%以下又は特別な製造方法(要説明表示)
香味等の要件 香味、色沢が特に良好

純米酒
使用原料:米、米麹、水
精米歩合:制限無し
香味等の要件:香味、色沢が良好

特別純米酒
使用原料:米、米麹、水
精米歩合:60%以下又は特別な製造方法(要説明表示)
香味等の要件:香味、色沢が特に良好

吟醸酒
使用原料:米、米麹、水、醸造アルコール
精米歩合:60%以下
香味等の要件:吟醸造り、固有の香味、色沢が良好

純米吟醸
使用原料:米、米麹、水
精米歩合:60%以下
香味等の要件:吟醸造り、固有の香味、色沢が良好

大吟醸
使用原料:米、米麹、水、醸造アルコール
精米歩合:50%以下
香味等の要件:吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好

純米大吟醸
使用原料:米、米麹、水
精米歩合:50%以下
香味等の要件:吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好



 はい、お疲れさまでした。長かったですね、いろいろありますねぇ。でも書いている事が大体似ているなぁ、醸造アルコールや70%か60%か50%位しか違いがわからないや、と思うかもしれませんね。
 それで良いんです。
 主任も種類なんか大して気にしていません。なんであれ美味しければ良いお酒なんです。
 酒造メーカーや酒屋さんのHPや、ウィキペディアなんかを参照しても、大体この位しか説明がありません。これ以上説明しようとするとややこしくなるし、それだけで一冊の薄い本が完成する位の内容になるんです。


日本酒はぶっちゃけ2種類

 ぶっちゃけ「純米酒」か「アルコール添加したお酒」の2種類に大別できます。

  純米酒   + 醸造アルコール → 本醸造
  純米吟醸酒 + 醸造アルコール → 吟醸酒
  純米大吟醸 + 醸造アルコール → 大吟醸

 とまぁ、これはかなり大ざっぱな説明ですので、あまり真に受けてはいけませんよ。
 もしくは「低精米酒」と「吟醸造りのお酒」の2種類といっても差し支えありません。
 とはいえ同じ精米歩合50%のお酒でも、純米大吟醸もあれば特別純米酒もあるんです。蔵によって様々です。味も様々ですので、この特定名称から味をうかがい知る事はあまり期待できません。
 味については、一般的には「低精米酒は味が濃厚で雑味がある」とか「高精米酒は味に透明感があり、吟醸香がある」といったあたりが無難な説明となります。あまりにも無難過ぎます。
 これでお酒の味が全部説明できるのであれば、主任はたちどころにお役御免、職を失い日々お酒ばかり飲んでいる、どうしようもない廃人に成り下がる事でしょう。日々お酒ばかり飲めるというのは非常に魅力的な事ではありますが。

 しかしこれらはあくまで一般論に過ぎません。日本酒ってそんな単純な飲み物ではないんです。どっしりとコクのある純米大吟醸やスッキリとした吟醸香のある本醸造だってあります。
 予想を裏切るお酒がたくさんあります。だから日本酒は面白いんです。
 主任も大いにハマっております。

 あるいは「特定名称酒」と「普通酒」と大別もできます。ただし「普通酒」につきましてはここでは割愛しまして、機会があれば説明したいと思います。


特定名称による日本酒の差は無くなってきている

 色々な種類のある日本酒ですが、私が山形の地酒をいろいろと飲んできた経験から言わせていただくと、もうこれらの「特定名称」によるお酒の区分け・垣根というのは、あいまいなものになりつつあると思います。
 特に純米大吟醸と純米吟醸のお酒の品質・クオリティーの差というものは、ほとんど存在しません。精米歩合50%ですと純米大吟醸を名乗る事ができる訳ですが、山形では純米吟醸として出す事も多いようです。まぁ、純米吟醸の主流は55%あたりだと思いますけれどね。


なにが「特別」なの?

 ところで「特別本醸造」とか「特別純米酒」って、何が特別なの?という話ですが、一般的には精米歩合が低い造りの特別に吟味して造ったお酒という意味合いがまずひとつです。ネットで調べてみても大抵これしか説明がありません。
 もうひとつは特別な製造法というもの。これがなかなか説明が見つからない。
 ではいったいどんなものがあるのでしょうか?

 木樽で仕込んで杉の香りのする「樽酒」。
 仕込み水の分量を減らし、濃厚な味わいに仕上げた「十水仕込み」。
 日本酒を一度凍らせて水分を除去し、エキス分を高めた「凍結濃縮酒」。
 仕込み水を使わず代わりに日本酒で仕込む「貴醸酒」。

 とまぁ、私が知って飲んだ事のあるお酒はこんな感じです。他にも色々な特別製造法があるのでしょうが、ご存知の方はご一報下さい。

 では今回はこれにて。このブロマガで皆さんが日本酒通になれば嬉しい限りです。
 でも皆さんがあまりにも日本酒に詳しくなりすぎちゃうと主任はたちどころにお役御免、職を失い日々お酒ばかり飲んで(以下省略)。人生何が起こるかわからないもんです。


 お酒は20歳になってから。




精米歩合について
 精米歩合とは原料の玄米を削って残った部分の%の数字です。例えば精米歩合55%のお酒は、45%削って残った55%のお米を原料とする訳です。
 お米の中心部分は「心白」といってデンプンが多くアミノ酸が少ないので、雑味の無い綺麗なお酒が造りやすいのです。精米の理由はこの心白がほしい訳です。
 昔ながらの大吟醸はたいてい精米歩合が35%ですので、実に65%を削っているんですね。
 これは値段が高くなっても仕方がありません。
 ちなみになぜ大吟醸に35%が多いのかといいますと、原料米の山田錦というお米は35%程度まで精米する事で、ちょうど心白だけが取り出せるという算段であります。

 山形県では「楯野川」の18%精米の純米大吟醸があります。精米に5日もかかるのだそうですよ。
 県外では兵庫県の「寿亀神韻」というお酒がなんと精米歩合9%!想像しただけでもオソロシイ…。これがおそらく最高精米歩合のお酒だと思います。

 さて、精米後の削ったお米の粉はどうするんでしょう?
 酒蔵さんのお話ですと、昔は産業廃棄物として処分していたのですが、最近は業者が買い取って米油の原料にしたり、お菓子屋さんがお煎餅の原料に使われるんだそうです。リサイクルですね。お米が無駄なく使われれば、農家さんも安心してお米を酒蔵に納められるというものです。





精米歩合50%の純米大吟醸

「楯野川」の出羽燦々中取り純米大吟醸あたりを紹介しましょう。リーズナブルなお値段で飲みやすいお酒ですよ。

 一升瓶で2,730円。純米大吟醸のお値段とは思えません。
 なぜこの値段が実現可能かといいますと、山田錦のような高価な酒米を使っていないからでしょうね。
 写真は限定品の生原酒ですが、通常商品は通年取り扱いがあるので、入手しやすいかと思います。

 楯の川酒造は全量精米歩合50%以下の純米大吟醸だけを造る酒蔵さんであります。なかなかこの決断は出来ない事だと思いますね。




精米歩合50%の特別純米酒

「東北泉」特別純米酒です。あの「芳」ちゃんの高橋酒造のお酒ですね。

 非常にスッキリとした酒質で甘過ぎず辛過ぎず濃過ぎず薄過ぎずと、全ての要素において見事なまでに平均点を保っているお酒です。日本酒初心者にはうってつけですよ。
 これ1本で乾杯酒から食中酒、冷酒でもぬる燗でもなんでもござれ。あらゆるシーンで活躍できる汎用酒であります。

 主任の山形地酒体験の「初嫁」でもあります。

 一升瓶3,045円と純米酒としてはやや割高感がありますが、精米歩合50%を考えれば破格のお酒ですね。





コメント

主任 (著者)
No.6 (2013/01/27 01:46)
>>5
 コメントありがとうございます。
 なんと、さらに高精米のお酒があるんですね。世界は広いものです。今調べてみましたが、すごいですね。本当に8%なんですね。
 しかしながらお値段としては相当勉強していると思いますよ。この精米歩合で6千円台ならば、まんず頑張りすぎで「だいじょうぶなのかなぁ、利益あるのかな?」と心配してしまうほどであります。
 日本酒を飲まれる事、とても嬉しく思います。ぜひ地元の茨城のお酒を応援して下さいね。
 山形のお酒は私におまかせください。
店長雪だるま
No.7 (2013/02/23 20:54)
主任さん、こんばんは。
以前から動画を楽しく拝見させていただいてます。
今回の記事、たいへん面白かったです。
実は自分、若い頃の上司の影響もあって、
日本酒は割と好きなお酒なのですが、
お酒について詳しくなく、こだわりもなかったせいで、
これ!という、飲みつける定番の銘柄もなく、
かといって、人それぞれお勧めのものも違うし…と悩んでました。
お袋の実家が山形ということもあり、
今回、主任さんがお勧めの銘柄を試してみようと興味を持った次第。
近くのお店か、ネットショップを探してみようと思います。
ぜひまた、面白い記事や動画を拝見させてください。

それでは失礼します。
主任 (著者)
No.8 (2013/02/27 14:23)
>>7
 コメントありがとうございます。
 日本酒がお好きというのは嬉しいですね。こだわりがないというのは、実はある意味プラス要素だと思いますよ。
 変にやれ純米だ辛口だとこだわってしまうと、多彩なお酒の種類の半分を見失ってしまう可能性がありますからね。
 いろいろなお酒を飲んでみて、時間をかけてご自身の好みの銘柄や味を見つけて頂ければと思います。

 山形に縁があるそうで、ぜひ山形の地酒をを探してみてください。
 一升瓶で2,000〜3,000円程度でも良いお酒がたくさんありますよ。
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