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億の近道増刊みんなの運用会議 2018/03/15

2018/03/20 01:02 投稿

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億の近道増刊みんなの運用会議 2018/03/15
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投資情報メールマガジン億の近道増刊 ☆ 第14回 ~みんなの運用会議~

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[要旨]


 - 第1期 投資家のためのPython入門講座 途中経過 by 古瀬
 - 企業研究 1716 第一カッター興業 by やのや
 - 企業研究 金なし場所なし。シグマ光機7713のベンチャー物語
    by yamamoto
 - 新しい仲間のご紹介 安田清十郎 氏


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== 第1期 投資家のためのPython入門講座 途中経過 by 古瀬


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 python教室も2回目を終えました。ちょうど折り返し地点です。

・1回目はPythonの基礎でした

 初回はPythonの基礎。とくにデータの絞り込みに必要な正規表現をみ
っちりやりました。

 初めは誰しも混乱するもの。授業を通して、受講生の皆さんの戸惑いや苦労
が伝わってきました。難しいのを承知であえて組み込んだ課題もあり、
「ついてこれるかな、大丈夫かな」
と心配もありました。
 高いハードルにもかかわらず、週末や平日夜の宿題サポート会にも沢山の方
がお越しください、あきらめることなく、熱心に復習、宿題をこなしていらっ
しゃいました。

・2回目はデータ分析のやり方でした

 今回はいよいよデータ分析を扱うライブラリーであるpandasの使い方
です。

 今回は実際のデータを扱うだけあって、会場のやる気と熱意もまた一段高い
ものでした。全くプログラミングの経験がない方が大半なのに、中にはテキス
トを先へ先へと進め、複雑なこともきちんと理解されている方もいらっしゃい
ました。ただただ驚くばかりです。

 pandasはまだまだ基礎的な関数を扱っただけです。
 それでも「これはすごい」という感動の声を実際にいただくなど、教える方
にとってもやりがいを感じる授業でした。
 受講者向けのfacebookコミュニティも授業後すぐに質問をいただく
など活動も大変活発になってきました。

 講座は残すところあと2回。
 次回は高度な表データの操作とグラフの作成、最後は自由課題でデータ分析
を授業中に行っていただく予定です。


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=== 企業研究 1716 第一カッター興業 by やのや


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 その会社は茅ヶ崎市からタクシーで北西のほうに10分程度行ったところに
あった。

 去年8月に設立50周年を迎える歴史ある会社である。

 100台は建設車両を置けるだろうという駐車場に隣接した5階建てのモル
タル塗りの白い建物が本社で、無骨で飾り気のない雰囲気であった。
 まるで生真面目さを醸し出しているように。

 中に案内され、大型のエレベーターに乗り込み、降りると、薄暗く長い廊下
があった。

 しばらくすると、奥の方から明るい声がした。
 振り返ると、柔和な笑顔の男性がこちらに向かって挨拶をした。


 本日は、小説風でスタートしてみました。


〇事業概要

 1967年の創業。創業以来、建築・土木向けに舗装やコンクリート構造物
の切断・穿孔工事を中心に事業を展開する。

 切断・穿孔工事事業を軸にビルメンテナンス事業やリユース事業を展開する
が、ビルメンテナンス事業やリユース事業はまだ全体に占める営業利益が1%
と小さく、ここでは、切断・穿孔工事事業に特化して説明していく。

 首都圏に地盤を持つ同社は、景況感回復やオリンピック需要を受けて、首都
圏再開発に関連した解体工事の受注が増加している。
 元々はアスファルトの切断からスタートし、徐々に難易度の高い立体的な構
造物まで切断できる施工技術を確立した。
 同社の施工技術を使えば、騒音、振動、粉塵などの環境問題に対応できる。
 都市部ではそれらの環境対応が厳しく、同社の本社は茅ヶ崎と地の利を生か
して、首都圏の仕事を多く獲得している。

 首都圏の仕事の割合は全体の7割、残り3割は北海道、仙台、北陸である。
 身近なものとしては、民間のビルの解体などで使われる。
 また、今後需要が期待できるものとしては、JR東日本や営団地下鉄がホー
ムドア設置やエスカレーター設置を推進しているが、そこでも同社の穴を開け
る技術や駅の階段など硬い構造物をカットする技術が使われている。
 公共と民間(鉄道や高速道路は民間に含む)の割合は6:4というイメージ。

 老朽化した設備の解体する際に構造物を「切る」作業に同社技術が使われる
ので、新設工事ではなく、維持修繕工事の動向に左右される。
 維持修繕工事は、公共設備の老朽化が進み、取替えが必要になってきている
構造物が右肩上がりで増えていることから、景況感に左右されず、安定的な需
要が今後も見込まれる分野である。


○維持・修繕工事の市場規模


 公共事業費は抑制される中でも、維持補修費は増額傾向にある。
 社会資本の数としては、道路橋は約40万、トンネルは約1万本、河川管理
施設は1万施設、下水道管は総延長45万キロ、港湾約5,000施設ある。
 国土交通省によると、建設後50年を経過する社会資本の割合は、2023
年には道路橋43%、トンネル34%、河川管理施設43%、下水道管9%、
港湾32%。
 2033年には道路橋67%、トンネル50%、河川管理64%、下水道管
24%、港湾58%程度となるようだ。

 社会インフラの老朽化は進む。
 建設投資は、オリンピック需要に建設業界は沸くが、オリンピック後は不透
明感が広がる。同社は更新投資に分類される市場に属しているので、オリンピ
ック後でも需要は落ち込まない可能性はある。


 切断事業の市場規模以降完全版はこちら
https://double-growth.com/1716daiichi_cutter/


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=== 企業研究 金なし場所なし。シグマ光機7713のベンチャー物語
     by yamamoto


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語り部 森昤二さん。岐阜新聞2014年9月3日

 森 昤二さんはシグマ光機の会長(当時)。「レーザー応用、躍進続く」と
題された岐阜新聞の記事がある。

以下、引用。

「私はコテコテの岐阜人」と話す森昤二さん

東京都墨田区、シグマ光機東京本社 1977年、レーザー分野の研究開発用
など光学関連製品製造のシグマ光機を、兄の森基(はじめ)さん、初代社長の
杉山茂樹さんと創設。

今では売上高約70億円の国内業界トップメーカーとして躍進を続けている。

「日本経済の発展、レーザー応用分野の拡大の大波に乗ることができた」と振
り返る。

基さんが機械・光学設計のエキスパート、杉山さんが機械加工の名手、昤二さ
んは光学加工の技術を磨いた。
「創業者3人の異なる専門分野、能力がうまく絡み合った」。
光学装置製造に不可欠な3分野の協力体制が躍進の鍵と強調する。

昤二さんは、岐阜市出身。岐阜高校から名古屋大工学部、同大大学院へ進学。

板ガラスメーカーに就職後、レーザー応用分野の将来性を確信した基さんに誘
われ、「一旗揚げよう」と上京した。

創業時は埼玉県内の竹やぶに庵(いおり)を構え、「バンブーカンパニー」と
呼んでいた。

苦労を重ねて国内最初の光学部品の通販を企画したほか、生産拠点の増強、株
式上場、グローバル展開へと成長。」

(2014年9月3日 岐阜県人 岐阜新聞より)


〇伝えたいこと

 シグマ光機は比較的新しい会社。といっても1970年代の創業である。

 確かな技術を持ち、光学設計では天才と謳われた森基さん。営業と研磨技術
の習得に明け暮れた弟の昤二さん。そして、機械設計の杉山さん。
 この3人の起業物語である。

 金なく。場所もない。倉庫を間借り。そして、作業場はなんと竹やぶ。
 やる気だけで地の利を生かして理化学研究所から光学素子部品を受注する。
 休みは正月1日だけ。土日も働き、昼夜なしに働いた。
 その物語は昤二さんが各種インタビューで話してくれている。
 ベンチャーのあり方として参考になるかと思い、ここに紹介したい。


 設立以降の興味深いお話以降の完全版はこちら
https://double-growth.com/7713_001/


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=== 新しい仲間のご紹介 安田清十郎 氏 自己紹介


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 はじめまして。
 安田清十郎です。

 現在は、数年の時間軸での成長株への投資に注力しています。

 株価の上昇=EPSの上昇×PERの上昇です。
 EPSが2倍かつPERが2倍になれば、株価は4倍、
EPSが3倍かつPERが3倍になれば、株価は9倍です。

 高成長の会社の株は、もともとのPERが低くても、徐々にPERが上昇し
ていきます。
 最高のシナリオは、低評価の会社が成長を始めた段階で保有し始め、増益を
継続しつつPERが上昇していく間に握り続けることです。
 ただし、これは、口で言うのは簡単ですが、実際にやるのは簡単ではありま
せん。

 市場が「この会社は高成長して当然だ」と考えていれば、すでにPERが高
くなっている場合がほとんどです。年率25%成長を3年続けると、EPSは
おおむね倍になります。
 このような会社の株が、たとえば投資開始時点でPER100倍で評価され
ていたとします。
 3年経過後、地合いや市場の期待によっては、この会社のPERは50倍と
なってしまう場合も十分ありえます。そうすると、3年間この会社の株を保有
したのにキャピタルゲインはゼロです。
 このケースでは、順調に業績を伸ばしたからまだ良いものの、そうでない場
合、さらに悲惨なことになります。

 このように、成長株への投資は簡単ではありません。
 しかし、うまくいったときのキャピタルゲインと精神的満足は莫大です。

 いまの状況ではなかなか見つかりませんが、盤石なビジネス、高成長、PE
Rが割安という三拍子そろった銘柄を発掘したいと思います。

 どうぞよろしくお願いいたします。


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
ては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び
調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。
万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発
行者は一切の責任を負いません。)


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 プロフィール 山本 潤

NPO法人イノベーターズ・フォーラム理事。
メルマガ「億の近道」執筆17年間継続。
株式投資で勝率8割の外資系投資顧問の元日本株式ファンドマネジャー。

1997-2003年年金運用の時代は1000億円の運用でフランク・ラッ
セル社調べ上位1%の成績を達成しました。
その後、2004年から2017年5月までの14年間、日本株ロング・ショ
ート戦略ファンドマネジャー。
1997年-2017年ライフタイムの日本株投資成績はロングのフル投資換
算でTOPIXを400%を大きく上回る成績を残しました。

コロンビア大学大学院修了。
法哲学・電気工学・数学の3つの修士号を持っています。


 プロフィール 矢野 光(やの ひかる)

企業年金基金を預かる英系、仏系の投資顧問でアナリストとして経験を10数
年積んできた。
小売サービス、食品トイレタリー、ネット、不動産、金融と内需系企業の分析
を得意とし、銘柄選択でパフォーマンスを支えてきた。

格差社会が広がる昨今、機関投資家として莫大な資産の運用でさらなる格差を
広げるよりも、経験を生かして、ダイレクトに資産形成が必要な個人投資家に
向き合い、役に立ちたいと思うに至る。


 プロフィール 古瀬 雄明 (ふるせ たかあき)

カリフォルニア州立大学経営大学院ファイナンス専攻MBA。
IR支援会社などで企業のIR活動のサポートに従事したが、技術者として金
融に関わるべく、2014年にキャリアチェンジを思い立ち渡米。
ニューヨークのDevBootcampでプログラミングを学ぶ。Webエン
ジニア。
2017年に山本潤とPyconJPに参加。データ収集と分析を担当。
現在、個人投資家が株式投資に活かせるデータ収集、分析のツールを日々開発
中。
また、個人投資家のスキルアップを手助けするため、Python入門講座を
企画。講師としてカリキュラムの立案から運営まで行う。
参入障壁に守られた中小型の割安銘柄が好き。


 プロフィール 相川 伸夫(あいかわ のぶお)

大手自動車会社で勤務しつつ、兼業投資家として『億の近道』にて、2016
年末から個別企業に関しての取材記事を執筆。大変優れた技術やスキームを持
っているのに市場から注目されない企業があるのは、誰もライトを当てていな
いからだと考えている。そこにライトを当てるべく2018年春に退職し、リ
ンクスリサーチにて客員アナリストとしての活動を開始。
技術・塑性加工に関して元エンジニアとしての目利きを活かした投資手法によ
り卓越したパフォーマンスを達成。
学生時代、吹奏楽の全国大会では銀賞受賞、技能五輪全国大会では入賞実績有
り。
今こそ個人投資家の時代。
企業分析をし、野心ある優良企業を応援しましょう!!


プロフィール 安田清十郎(やすだ せいじゅうろう)


早稲田大学社会科学部卒業。
新卒で大手銀行に入社後、ベンチャーキャピタル子会社に出向。
法律系士業事務所を約8年経営した後、専業投資家に転身。
専業投資家として投資を実践しつつ、慶應義塾大学経済学部を卒業。
かつてはインデックス投資、高配当株投資を主体としていたが、現在は成長株
投資を主体としている。
これまでに蓄えたビジネスモデル、経営者、会計および企業法務に関する知見
を総動員して、安定的に年率20%程度の成長を継続する割安企業を発掘して
いく。


 プロフィール 小野 和彦(おの かずひこ)

証券界でシステムエンジニア→アナリスト→トレーダーとウン十年生きてきた。
運用の世界で金融による社会貢献の可能性を模索してきたが、どうもこの世界
には存在しないらしいと気づく。
”個人が理想の社会を目指して投資することが理想社会を実現する”という
基本理念に立ち返り、新たなスタートを切ることに。
「みんなの運用会議」(https://double-growth.com)ウエブサイトはオープン
ソースのフリーツールを使って構築してみた。
ウエブサイト構築を通して、改めてオープンでフェアな環境の強さと可能性を
感じた。まだまだ改善途上。
ウエブサイト構築、デザインのプロの方、ぜひアドバイスお待ちしております!


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みんなの運用会議は第一木曜日と第三木曜日に億の近道の増刊号として発行
されています。


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編集者:億の近道発行プロジェクト
    株式会社リンクスリサーチ
発行者:NPO法人イノベーターズ・フォーラム
 email:okuchika.mail@gmail.com
 http://okuchika.net/
このメールマガジンの無断転載・引用を禁じます。


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