岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

第192回 ベトナム旅行チン道中のウラガワ(3)

2018/10/31 23:00 投稿

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オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第192回 ベトナム旅行チン道中のウラガワ(3)


◆もくじ◆

・ベトナム旅行チン道中のウラガワ(3)

・最近の志麻子さん 
 11/11(日)「オメ★コボシ43」開催
 映画『銀魂2』のスピンオフドラマに出演 9/1から配信中
 角川ホラー文庫より『現代百物語 終焉』発売

 河崎実監督映画に出演予定
 TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
 「岩井志麻子のおんな欲」連載中
 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

===

読者にはおなじみの、岩井さんのベトナムに住む愛人V。
韓国人の夫よりも付き合いは長いのだが、海外に居る愛人だからこそ長く続いているとも感じている。
今回のベトナム旅行には、ゲイの友人である千鳥先生(仮名)も同行している。
現地初心者の千鳥先生と観光コースをめぐり、訪れたのは……。
ベトナムの旅情と、岩井さんらしい(?)オチにも注目です!

バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
4月「木の芽時な人達のウラガワ
5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
5月「良い季節でも人は病むウラガワ
6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
9月「大人になりきれない人達のウラガワ


※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 この連載以外でもあちこち書き散らしているし、テレビでもネタにしまくっているので、志麻子マニアならおなじみのベトナム愛人V。
 十年連れ添う韓国夫がいても、実に十六年も愛人関係を続けているV。奥さんとも息子とも仲良しで、その一家もみんな知りつくしてしまい、もはや異国のもう一つのファミリー。どうにもこうにも、性愛以外の情でも離れがたくなってしまった。

 今回もホーチミン旅行記を書いているのだが、いつもとちょっと違うのは、私に日本男の同行者がいることだ。知らない人から見れば、この二人こそ夫婦に見えるだろう。

 しかしこの千鳥先生(ここだけの仮名)、れっきとした?ゲイ。オネエといわれるジャンルの御仁なのだ。当然、私とはこの上なくプラトニック。この珍道中、チン道中という字を当てる方が正しいかもしれない。

                    ※

 私はいつも、ベトナムでは有名観光地を回ることはせず、愛人Vとホーチミン市内の限られたエリアだけでいちゃつくかダラつくかだ。

 しかし今回は、ベトナム初心者の千鳥先生がいる。だからメコン川クルーズなんていう、王道の観光コースも取り入れた。

 Vには勤務先のレストランを一日休んでもらい、案内係となってもらった。

 外国人向けではなくベトナム人向けのツアーに申し込んだから、ローカルなバスを乗り継いで、バス停留所近くのベトナム人しかいない食堂で休憩してご飯を食べたりする行程になった。このツアー参加の日本人は、私と千鳥先生だけ。
「こんなの、あたし達だけじゃ絶対にたどり着けないし、帰ってこられないわね~」
「ガイドが何いってるか、まったくわかんないですもんね」

 あぶられるような陽射しの中、泥の色だけれど汚い感じはしない細い水路を、手漕ぎボートはゆるゆると進む。が、観光地なのでおびただしい観光客を乗せたボートが密集し、ぶつかりながら派手な水飛沫を浴びることとなる。

 両脇に、ニッパ椰子の密林。漕ぎ手のベトナム人も外国の観光客も、ベトナムの象徴的なノンラーと呼ばれる三角錐の菅笠をかぶっている。絵に描いたようなベトナム。

 Vもはしゃいでいる。Vは生粋のベトナム人だが、生粋の都会っ子でもあるので、ホーチミンから七十キロ離れたミトーの田舎町やメコン川の支流は物珍しいのだ。
 

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